内容説明
東京・新宿に生まれ、原っぱを駆け巡る少年は、60年代初頭、ビートルズの音楽と出会い、何にときめき、どんな旅に出ることになったのか。ロックとは、ブルースとは、どういう心の出来事なのか。古井戸、RCサクセションを経て、自らの世界を追求しつづけるミュージシャンが綴る音楽生活三十年の想い、ロックという心の旅について。
目次
1 ビートルズから始まった―新宿・60年代・音楽(東京の原っぱの子供;学校があまり好きじゃなかった ほか)
2 ロックの感受性―ある日の雑記帳(恋する夏へひとっとび;ラヴソング(さよならマスター) ほか)
3 ブルースを探して―アメリカ南部の旅日記’93(ブルース発祥の地へ;メンフィス到着―ビール・ストリートの夜 ほか)
4 そして旅はつづく―キープ・オン・ロッキン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
11
仲井戸チャボ麗市氏のエッセイ集。古井戸のデビューアルバム(加奈崎氏の歌はうまい)を持っているけれど、「さなえちゃん」のチャボが、RC(仲井戸キース麗市)を経て、素晴らしいロック・ブルースミュージシャンになった雰囲気や、昭和30年代の戸山団地(今は都心の限界集落か?もうちょっとデイープな新宿の話しが聞きたい)の様子が語られ興味深い。まあタレント本の域は脱せず残念感もありますが、本業のライブを楽しむのに良いというところですかね。偉そうですみませんが………。 2016/09/02
鞆弥
4
仲井戸氏50歳記念で出版されたエッセイ集。RCは2枚位持ってるけどライブの参戦は1回。なので古書店で手に取った時は、未知であることから軽めエの時間つぶし的に(ファンの方ごめんなさい!)購入。しかし、昭和時代のロックの空気感を綴るエッセイや本場のブルースに浸りきる無邪気さ出ている紀行文は、想像以上に良かった。50歳で様ざまなことに係ったり、感動している姿を通して思うことは、ロックは自らの姿勢なんだな、と。自分もそんな「ロックの感受性」を持ち続ける大人になりたい。2012/04/02
Seagull
2
まずはチャボさんの幼少時から高校時代をへて古井戸に至るまで。歌謡曲好きな野球少年がビートルズに出会い、決定的な衝撃を受けたことからギターやR&Rにハマっていく様子が綴られています。 二部ではアメリカへの旅記録。メンフィスからニューオリンズ、ナッシュビルからセントルイスを経てシカゴまで。「ブルースを探して」と題されたこの旅には読んでいてワクワクさせられました。 チャボさんは本当に素敵な夢見る音楽小僧だと思いますね、いくつになられても。 音楽を愛するストレートな想いが伝わってくる好著でした。 2011/12/22
mushi12345678
2
素直だけどかっこいい!「いやだ」というエピソードがとても好き。理由も無いのに何もやる気が出なくなる時はギターを抱きしめている、というやつ。2009/05/11
jinkan_mizuho
1
いろいろ興味深い内容。なかでも、個人的には、ビートルズの日本公演についてだ。 「大人たちは泣いている女の子たちを見て笑ってた。後日彼らは「音楽は何も聞こえなかった」なんて言ったりしてた。違う、彼らは聞こうとしなかったのだ。」(p.30)に思わず頷く。流石、チャボさんだ!2012/02/20