平凡社新書<br> 超薬アスピリン―スーパードラッグへの道

平凡社新書
超薬アスピリン―スーパードラッグへの道

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582851076
  • NDC分類 499.1
  • Cコード C0247

内容説明

アスピリンがドイツで開発されて百余年、消炎・鎮痛・解熱剤として世界中で愛用されてきたこの錠剤が心臓病や脳卒中、大腸がんに効くことがわかったのは一九七〇年代のこと、さらに近年になってアルツハイマー病や骨粗鬆症、糖尿病、妊娠中毒など多様な病気への効果が認められようとしている。その“超薬”にいたるまでの軌跡と薬効の仕組みを知り、超薬をはばんできた日本の医療行政の問題点をさぐる。

目次

第1章 遅すぎた抗血小板薬承認
第2章 一〇〇年をふみこえて
第3章 がん予防にむかって
第4章 アルツハイマー病にも使えるか
第5章 副作用への対応
第6章 超薬をはばむもの

著者等紹介

平沢正夫[ヒラサワマサオ]
1929年京都府生まれ。京都大学文学部卒業。医学、薬学、環境、マスコミ、英語問題など多様なテーマを扱うフリーランス・ジャーナリスト
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

文章で飯を食う

4
いろいろとおもしろかった。アスピリンはただの鎮痛解熱だけでは無く、血液サラサラとか、がん予防とか、ぼけ防止とかいろいろと効きそうである。完全におすすめとはいかない程度に副作用がある。著者の書き方は少し扇情的すぎる。厚生省などに対する書き方が悪意に満ちている。実際に、悪いことをしているんだから、淡々と書けば良いのにと思ってしまう。2012/11/13

南註亭

1
解熱鎮痛剤として知られているアスピリンについて、その歴史から現状までを解説しています。 驚きなのは、抗血小板薬としての功能があり心筋梗塞予防薬として認められていること。 さらにがん予防やアルツハイマー病・歯周病などへの功能も期待されている「スーパー・ドラッグ」だということ。 同時に、日本の薬事行政の不合理さについても詳しく述べられています。 アスピリンって、薬価は1錠6.4円と、めちゃくちゃに安いんです絵文字 それが病院では薬事法で205円で請求できるというボッタクリ。 日本は犭王っています。2010/07/10

小澤 泰裕

0
此の本で興味をもつて初めてアスピリンを飲むでみた。かなり副作用といふか反動が大きい。劇藥である。抗血小板剤として市販のもの(バイエルアスピリンやバファリン)を使ふなら、四分割して飲むこと。バファリン81などの抗血小板剤は醫者の處方が必要。2014/07/21

S_Tomo🇺🇦🇯🇵

0
頭痛や痛み止にアスピリンをよく飲むので読んでみた。アスピリン自体の効用や副作用(あらま、喘息持ちにはよくないお薬だったのね)についても興味深かったのだが、薬に関する厚生省や医療業界の体質について色々と考えさせられる一冊。2013/11/20

米川青馬

0
読了。アスピリン(有名なのはバファリン)という安くてありふれた薬が、実は解熱鎮痛効果だけでなく、抗血小板薬としても非常に効果的で、さらにがんやアルツハイマーにも効く「スーパードラッグ」らしいという話。また、その薬を巡る対応を通して、日本の医療行政を痛烈に批判する書。どちらかというと、医療行政批判の比重が大きいと感じた。厚生省の対応の遅さや保守的姿勢、疫学の遅れなど、筆者の論点を読んで個人的に思ったのは、もしかしたらこの国は、これ以上国民が長寿になっては困ると思っているのではないか、ということだ。2011/11/06

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