平凡社新書<br> 20世紀の精神―書物の伝えるもの

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平凡社新書
20世紀の精神―書物の伝えるもの

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582850741
  • NDC分類 104
  • Cコード C0210

内容説明

歴史認識がなければ私たちの未来はない。戦争の世紀とも、欲望の世紀とも呼ばれるこの一〇〇年、では人間の英知は、何を認識し、思考し、創造してきたと言えるのか。フロイト『精神分析入門』、ソシュール『一般言語学講義』、エリオット『荒地』、シュミット『政治的なものの概念』、ベケット『ゴドーを待ちながら』、レーヴィ『溺れるものと救われるもの』。この六冊の書物をめぐる省察から「二〇世紀の精神」を問い、新しい歴史哲学を希求する。

目次

無意識―フロイト『精神分析入門』
言語―ソシュール『一般言語学講義』
文明―T.S.エリオット『荒地』
国家―カール・シュミット『政治的なものの概念』
想像力―ベケット『ゴドーを待ちながら』
人間―プリモ・レーヴィ『溺れるものと救われるもの』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネムル

9
多木浩二の選ぶ、最も20世紀を表象する6冊、すなわちフロイト・ソシュール・エリオット・シュミット・ベケット・レーヴィの著作からの21世紀に向けた省察。こうした作品を並べると、20世紀が無意識を始めとして多くの人文知を開拓した一方で、2度の大戦と荒廃を今なお引きずり続けていることがわかり、暗澹とさせられる。仮に自分なら何を選ぶだろうか、という楽しみもあるが、残念ながらまだ知らないことが多すぎる。とりあえずはチェスタトンかな。2018/09/03

編集兼発行人

1
芸術に明るい批評家の読書歴を代表する書籍に関する論考。フロイトソシュールエリオットシュミットベケットレーヴィ各人の著作から一冊を選択して無意識言語文明国家想像力人間といった主題について三十頁程で概説するという構成。二人ずつが戦前戦中戦後という時代区分に対応しており人類史の上で最も激動していた過去百年における思想的な枠組の変遷と影響とを手短に参照。分野も対象も様々に見えながら最終的に収斂する先は「人間の環世界」であり其の構造に対して微積分が何処まで可能なのか先達の功績から推量するための取っ掛かりとして恰好。2014/09/03

ばし

0
多木浩二さんの本を読む。という目的で読書。選ばれている6人について詳しい予備知識は全く無かったので、きっかけとして知ることができましたし、興味も持てた。2015/02/15

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