内容説明
わたしたちは色を認識し何がしかの意味を与え、それを解釈しようとしてきた。それはわたしたちの社会の色に対する意味付け、さらに、きわめて感覚的なものと関わっている。そうした色のもつ意味をたどることで、社会に内包された感覚や思考の断面が見えてくるかもしれない。社会にあふれる「色彩」を出発点にした、刺激と発想のヒント満載、つれづれなる思考のパレード。
目次
青
赤
衣服
色直し
色ゆるし
浮世絵
映画
絵の具
延喜式
お菓子〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
12
ブルトン発見 カラーブラインド P104 「いきの構造」九鬼周造 P120 盆栽 料理盛り付け ウンベルト・エーコ 「薔薇の名前」 書物 P124 ウィリアム・モリス ケムスコット・プレス 表紙ー白 白ー色相、彩度なし 結婚式、男の白ネクタイなぜ 白ワイシャツ、プロテスタンティズムの倫理観 P131 墨 ウッドストック伝説のギタリスト ジミ・ヘンドリックス P137 退色(脱色・さらし・褪せる) ブルージーンズの普及 P138 カウンター・キッチン 2006/06/08
てっしー
5
絵画やデザインにおける色合いだとかのヒントが直接書かれているわけではない、要は色に関する雑学事典。この雑多な情報を生かして自分でヒントを見つけてね、ということか。「色」と「色彩」という言葉を無頓着に同じように使っているのも気になるな。「青」「赤」といった色名そのものの項目よりも、「映画」「家電」といった項目で、色について書かれているもののほうが発見があり、面白かった。海外文献の引用の翻訳が自動翻訳ソフトレベルであまりに酷く、それらを拾い読みして楽しんでしまったほどだ。2013/02/28
null
1
本文でもはじめに書かれていたが、ミシェル・パストゥロー『ヨーロッパの色彩』と同じような形式で進む。気楽に読めるのはいい点だけど、これ一冊では少し弱いな、という印象。文化を捉えるヒントになる部分もあり、まさにタイトル通り。2013/04/11