平凡社新書<br> 刀と首取り―戦国合戦異説

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平凡社新書
刀と首取り―戦国合戦異説

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582850369
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C0221

内容説明

戦国時代の合戦場、馬上で白刃を振るう武将、刀で渡り合う武士というイメージは後世に作られたものだった。では、戦場で日本刀はどのような役割を果たしたのか。日本人が白兵戦を嫌い、「飛び道具」志向であったことを明らかにし、特異な風習「首取り」の意味と刀との関わりを解明する。日本刀への幻想を振り払い、戦国合戦の実像が浮かび上がる。

目次

第1章 刀についての素朴な疑問
第2章 刀はどう見られていたか
第3章 武器としての刀―幻想と現実
第4章 戦った刀たち
第5章 首取りと刀
第6章 刀と首取りの行方

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えぬ氏もわるよのぉ

6
戦場での主要兵器は弓矢と鑓そして鉄砲で、刀はごく補助的な兵器に過ぎなかったというもの。まあそうでしょうな。鑓に比べてもリーチが短いし、刃筋を立てて人を斬るのは修練が必要で誰にでも使えるものではない。鑓と刀の関係は、銃器に例えればライフルと拳銃のようなものだと思う。ライフルは戦場では歩兵の主要な兵器だが、重くてかさ張るので護身用として平時に携行するのは拳銃のほうが圧倒的に便利。拳銃の欠点である威力や命中率の低さは、西部劇のガンマンのように腕を磨くことでカバーするしかない。2021/04/11

ivnin

2
(弓、銃、石礫 > 槍、薙刀、長巻 > 刀)という合戦における刀の重要度の低さ。罪人の討伐、暗殺など戦場以外の争いの場では刀が主な武器として利用されたらしい。それなのに刀が数多い武器だったのは、戦場における首取りに利用されたからだという。戦場における勲功の最もありふれたものが、傷ついた雑人下人の首取りだったのではないかと著者は推測する。2012/10/26

京香

1
実際戦場で「刀」は使われていなかったよね、じゃあ一体日本刀ってなんのために存在しているのだろう?というのをひたすら話してくれた本でした。色々章がある割には、論が進まないというか流し読みでも把握できてしまうのが少し残念。とは言え、刀の種類や逸話を求めていたわけではないのでさくっと入門的に読む分には満足でした。私自身余談ですが今、日本刀流行ってるから少しだけ詳しくなれたら、なんて思うけど、刀本体にも逸話にもあまり興味が持てなくて、精神性や拵えなどの装飾に興味を持っちゃったからなぁ。2015/07/15

2watoyo

1
「日本刀って、なんてデリケートなんだ…!」と、叫びたくなる内容でした。戦場で戦闘になる前に壊れてる(試し切りなどで)、とか…。刀の扱い(手入れも含めて)が上手い人が、実用性の高い頑丈なものを使って初めて使い物になるのでは? という気になりました。あまり興味がなかったのでそれまではあまり考えたことすらなかったのですが、弓や鉄砲の前では成す術がない、という話にも非常に納得…。別に日本刀をひたすら悪く言っている本ではないのですが、今まで大して詳しくなかった分、そういう印象が強く残りました。2015/02/27

安国寺@灯れ松明の火

1
主題や結論に特に違和感はないです。ただ、時代(南北朝~第二次大戦)や戦いの規模(一騎打ち~合戦)や身分(農民~大将)など、いろいろ網羅していて面白い反面、論点が絞られてないので論評としては読みにくい気がしました。2009/10/25

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