平凡社新書<br> J-pop進化論 - 「ヨサホイ節」から「Automatic」へ

平凡社新書
J-pop進化論 - 「ヨサホイ節」から「Automatic」へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582850086
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0273

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

17
本書は一つの結論へ向かっていくというより、ややこしくてオモシロイ日本(J)、西洋(E)、ブラックカルチャー(B)の関係から見つけ出した音楽の系譜を星座のように並べていった印象がある。黒人音楽を消化しようとした西洋の60年ポップス(E→B)と、西洋化に急いだ近代日本の唱歌(J→E)がヨナ抜き音階で重なる。植木等「はいそこまでょ」に、憧れと内在に引き裂かれた日本の音楽の分裂的あり方を見出す。後半ではビートと日本語の関係性の変遷を分析する。多くの単純化を含むものの、「うた」の多層性を具体的に示してくれる良書。2018/05/30

原雄一郎

3
世の中のすべての「分析する」に言えることだけれど、分析するための視点を持つことが一番難しいと思う。それを本書は提供していて、それなりに有用そうだということがわかったことが、一番の収穫だった。理論として正しいか、というのは結局のところあまり重要ではなく、ある視点を持ち込んで対象を分析した場合に、新しい事実が見いだせて、新しい何かを発明し、それが受け入れられることに繋がるか、が大事だと思う。結論、この本から学ぶべきは視点の持ち方で、分析は自分でやればいいと思いました。2016/11/05

ぽん教授(非実在系)

2
面白いし結論は納得できる。明治から安室・宇多田(1999年の本だからね、ボカロなんかは扱えない)まで扱えてて歴史的な流れがちゃんとわかるのも良い。結論は納得できる反面平凡ではあり、音楽記号がある程度わからないと読みにくい。また、2016年からすれば安室や運動神経さえ古く今の人にはピンとくるものがあるかは微妙なところ。本書の知見、結論がちゃんと続いたかどうか、2000年以降のアイドル曲やアニソン、ボカロなども取り上げて追加調査すると良いだろう。2016/07/29

寝落ち6段

2
1999年著。明治期から宇多田・安室・PUFFYが出てくるまで、どのように日本の歌は変遷し、受け入れられてきたのか。90年代は小学生であったので、その頃の歌は記憶にあるが、さすがにそれ以前の曲は殆どわからないので、頭の中でリズムすら取れず、なかなかの難読だった。しかし、日本の古代からのリズム、短歌や俳句などの4音1拍が現代にも引き継がれていることが興味深い。どうしてそのリズムを心地よく感じてしまうのか不思議だ。2013/08/21

寺基千里

1
食わず嫌いでずっと避け続けていた1冊。思い切って読み進めてきたものやっぱり相性が良くなかった。日本のわらべうたを起点に、99年の宇多田ヒカルと安室奈美恵に至るまでに日本の音楽、特に「うた」がどのように変化したのかを明らかにしようとした主題は分かる。ざっくりだが洋楽の流入によって日本の「うた」は幾度となく揺らいでは来たが、その中でもわらべうたから引き継がれている部分があるという事を書きたかったと思う。それでも、やはり音符を脳内で音に変換する事はどうにも難しくて上手く理解ができなかった。出直します。2020/07/09

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