出版社内容情報
全集未収録のエッセイを中心に編む待望の1冊。3部構成で、個人的な書簡、短編小説など交えながら、水俣からのメッセージを伝える。
内容説明
ここ十数年の時を経て辿りついた新境地。『石牟礼道子全集』未収録の、主に二〇〇〇年以後に書かれた珠玉のエッセイ四十篇が一冊に。水俣の記憶を磁場に立ち上がる独自のコスモロジーは、一片の花びらに捧ぐ祈りのように、この世をやわらかに包み込み、時に鋭くその不条理を照らし出す。齢九十を迎えた著者が今、現代に伝えたいメッセージとは。
目次
第1部 渚(花の文を―寄る辺なき魂の祈り;大廻り道行;「知らんちゅうことは、罪ぞ」 ほか)
第2部 天(天;草文;草の露 ほか)
第3部 夢(明日からお陽さまが;夢のまた夢;思い出せない何事か ほか)
著者等紹介
石牟礼道子[イシムレミチコ]
1927年、熊本県天草郡(現天草市)生まれ。69年、『苦海浄土―わが水俣病』(講談社)の刊行により注目される。73年、季刊誌『暗河』を渡辺京二、松浦豊敏らと創刊。93年、『十六夜橋』(径書房)で紫式部賞受賞。2002年、朝日賞受賞。03年、『はにかみの国―石牟礼道子全詩集』(石風社)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件