趣味は読書。

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582831429
  • NDC分類 019
  • Cコード C0095

内容説明

ベストセラーなのに、読んでいる人が周りにほとんどいないのはなぜか?今まで誰もが気づきながら口にしなかった出版界最大の謎に、気鋭の文芸評論家が挑む。

目次

本、ないしは読書する人について
1 読書の王道は現代の古老が語る「ありがたい人生訓」である
2 究極の癒し本は「寂しいお父さん」に効く物語だった
3 タレントの告白本は「意外に売れない」という事実
4 見慣れた素材、古い素材もラベルを換えればまだイケる
5 大人の本は「中学生むけ」につくるとちょうどいい
6 ものすごく売れる本はゆるい、明るい、衛生無害

著者等紹介

斎藤美奈子[サイトウミナコ]
1956年、新潟県生まれ。成城大学経済学部卒業。文芸評論家。『文章読本さん江』で、第1回小林秀雄賞受賞(2002年)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

37
久々にコメントのしづらい本に出会った。ベストセラー本に対する批評本だが、著者が何を伝えたいのかが今一つピンとこないのだ。それはおそらく著者のスタンスをうまく理解できないからなのかもしれない。本書で取り上げられた本とそれに対する批評は40超にのぼるが、どれをとってもすんなりとは腑に落ちない。批評の難しさを改めて知った思いだ。2013/09/29

やな

36
この著者、オレ史上最高の書評家だと思っている。だって、どれ読んでも面白いんだから。本書は初版が2003年なので書評されている本はもちろん古い。マジメ系でいえば、五木寛之「大河の一滴」。おふざけ系では叶恭子「蜜の味」。ミステリ界からは宮部みゆきの「模倣犯」!直木賞からは浅田次郎「鉄道員」!!などなど当時の話題作ばかり。俺、この本に出てくる本、ほとんど読んでいるぞ。肝心の書評は毒舌にして的確。読んでて「そうそう」と納得、感心する事しきり。しかも毒舌がエンタメまで昇華されており爆笑できる。最高の書評家さん。2021/04/05

いちろく

35
1999年から2002年までのベストセラー本を辛口評価で切り捨てている書評本。特に印象に残ったのは、24ページまでの出版業界の傾向と読書家の傾向分析。書籍の売れる傾向は、この本が出版されてから10年以上経過した今でも悪い方向で変わっていない、と本好きの1人として思う。書評に関しては、「買ってはいけない」、「空想科学読本」、「チーズはどこへ消えた?」等、懐かしいと思う本も多々。ところで、動物占いは今の若い人達に通用するのだろうか?ベストセラー本は一時的に流行したブームの様に思えてしまう時もある。2016/07/03

MINA

34
底意地が悪いと言わずにはいられない一冊。著者のことを全く知らず、本に関するエッセイにしては毒舌なんてもんじゃなく徹底的に斬って斬って、もはや斬り捨てる勢いで驚く。なるほど、文芸評論家なのか。漫画でも小説でも解説本ってのがどうも好きじゃなくて敬遠してたので新鮮ではあった。私が結構好きな本も数冊とにかくこきおろしてるので眉を少々ひそめたりはしたが、あながち的外れでもない?とも。如何に物語を額面通りに読んでたか、とも気付かされる。タレント本など好きではないので同感・共感して小気味良くなったりした痛快さもあった。2016/03/24

ドナルド@灯れ松明の火

33
三浦しをんさん「三四郎はそれから門を出た」での紹介本。いや~三浦さんの真逆書評本だった。三浦さんはピンとこない本に関する書評は避けるのだが、斎藤さんは仕事だとは言え世の中のベストセラー本を片っ端から読んで書評を書いているのだが、作品たちを全く痛快無比に一刀両断してしまう。そのあまりにも快刀乱麻ぶりに拍手を送りたくなる。幸か不幸か(自分的には幸なのだが)本作で取り上げられているベストセラー本はどれも読んでいなかった。なので私は相当なひねくれものかもしれない。2013/07/01

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