出版社内容情報
【この本をお薦めします!~紀伊國屋書店新宿本店・M.I.】
経済書を読んで、久し振りにすっきりとした、明るい気持になった。少し長い時間の流れのなかで、経済や会社の現在と未来を考える、このような本が今まであまりに少なかったように思う。著者は理論経済学者であり、内容も極めて原理主義的。短期的な局面では逆の現象や反論もあり得るだろうが、歴史を見つめ、日本の会社の将来に期待を馳せる内容はビジネスマンやビジネスウーマンに対する応援歌に読めた。「ですます調」の文体も読みやすく、だいぶ頭が固くなっている私でも殆ど一気に読めてしまった。さすが、「小林秀雄賞」受賞作。
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内容説明
現在の日本経済を覆っているデフレは、たんなる景気循環による不景気ではない。かつての驚異的な高度成長のベースにあった産業資本主義が形を変え、ポスト産業資本主義に変質しつつある大転換に、日本の「会社」がうまく対応できないために起こっているのだ。日本が二十一世紀を生き抜くためには、産業資本主義時代のまま生き残っている個々の「会社」の仕組みを根本から洗い直し、新しい資本主義にふさわしい形にしていかなければならない。本書は、会社の仕組みを基礎の基礎からやさしく説き起こし、経営者、サラリーマン、そして、これから就職する学生諸氏が、新しい資本主義にふさわしい会社のあり方、新しい働き方を考えるヒントを提供する。
目次
第1章 なぜいま、日本の会社はリストラをするのか
第2章 会社という不思議な存在
第3章 会社の仕組み
第4章 法人論争と日本型資本主義
第5章 日本型資本主義とサラリーマン
第6章 日本型資本主義の起源
第7章 資本主義とは何か
第8章 デ・ファクト・スタンダードとコア・コンピタンス
第9章 ポスト産業資本主義における会社のあり方
第10章 会社で働くということ
著者等紹介
岩井克人[イワイカツヒト]
1947年生まれ。専門は経済理論。東京大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学Ph.D.。イェール大学助教授、東京大学助教授、プリンストン大学客員準教授、ペンシルベニア大学客員教授などを経て、89年より東京大学経済学部教授。2001年より学部長。“Disequilibrium Dynamics”で日経・経済図書文化賞特賞、『貨幣論』でサントリー学芸賞受賞
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感想・レビュー
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