ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」

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ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582824537
  • NDC分類 916
  • Cコード C0020

内容説明

浦上天主堂の廃墟が戦後13年目に取り壊された裏に何があった?長崎原爆の隠された真実に迫る、渾身のノンフィクション。

目次

第1章 昔、そこに天主堂の廃墟があった
第2章 弾圧を耐え抜いた浦上の丘
第3章 原爆投下―浦上への道
第4章 浦上の聖者と米国の影
第5章 仕組まれた提携
第6章 二十一世紀の十字架
第7章 傷跡は消し去れ
第8章 アメリカ
第9章 USIA
第10章 天主堂廃墟を取り払いしものは

著者等紹介

高瀬毅[タカセツヨシ]
1955年長崎市生まれ。明治大学政治経済学部卒業後、ニッポン放送入社。記者、ディレクター。82年ラジオドキュメンタリー『通り魔の恐怖』で日本民間放送連盟賞最優秀賞、放送文化基金賞奨励賞。89年よりフリー。高齢社会、家族、都市問題などを中心に取材、雑誌「AERA」の「現代の肖像」で10年にわたって人物ルポを発表する一方、ラジオ、テレビでコメンテーターやナビゲーターなども務めてきた。放送批評懇談会「ギャラクシー賞」ラジオ部門委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かおりんご

39
読み友さんに紹介されて読んだのですが、なるほどと思うことが多々ありました。私もずっと『広島=原爆』『長崎=出島、ちゃんぽん、皿うどん』なイメージで、どうして長崎は負の影が薄いのだろうと謎だったのですが、この本を読むと陰謀説もありそうですね。確固とした証拠は見付けられていない感じがしましたが、アメリカの影響はゼロではなかったのかな?という気がしました。長崎に行くたびに、地域の方に『この辺は原爆の被害はなかったのですか?』と聞くのですが、中心部は山のお陰で被害が少なかったようです。2017/05/16

いちろく

33
紹介して頂いた本。広島には原爆ドームがある。ただ、長崎にはその様な施設が存在しない。正確には、かって存在していたけれど取り壊され、壁の一部が他の場所に移築されている状況。何故、長崎の施設は取り壊されてしまったのか?そこには、一筋縄ではいかないシガラミも存在した。怒りの広島、祈りの長崎、同じ被爆県でも異なる方向を歩む事になった謎の解明に取り掛かったノンフィクション。後世に伝えていかなければならない歴史が確かにある。2016/07/19

更紗蝦

26
この本にほんの数枚掲載されている旧浦上天主堂の廃墟の写真を見るだけでも、失われたものの大きさが伝わってきます。単なるもったいない精神からくる失望感などではなく、「歴史の証人」を抹殺してしまったという罪深さを感じます。「長崎は被爆を政治利用していない」という政治的アピールのために取り壊され、遺構が“存在しないこと”が「復興した長崎」の象徴となるも、そのイメージ戦略の先にあるものは「忘却」でしかないという事実の残酷さ…。そのイメージ戦略に文学や宗教が与した経緯からも、決して目を反らしてはいけないと思いました。2015/08/24

とよぽん

22
浦上天主堂の廃墟は「原爆ドーム」のように原爆被害の証として残すべきであったのが、1955年ごろに急遽取り払われる。何があったのか? 筆者は取材を通して追求していく。筆者の母堂が被爆されながらも一命を取り留めた、ということも大きな原動力になったと思う。それにしても、広島への原爆投下と長崎の場合は、いろいろな点で大きく違っている。そうだったのか・・・と思うことがたくさんあった。アメリカ合衆国の恐ろしさを、また改めて感じた一冊。2017/09/24

やじ

19
なぜ長崎には原爆ドームがないのか。丹念で丁寧な調査で、著者による結論はありません。陰謀やドロドロした何かを求めてた私は愚かでした。序章では謎が解き明かされる印象があったのにな。爆心地が長崎ではなく浦上だった訳、宗教弾圧された歴史などかなり詳しい。廃墟となった浦上天主堂は、市長の方針が突然変わり取壊しに。何としても残してほしかった。しかし市議会の資料や、撮り貯めた写真が市役所の不自然な火事で焼けてしまい、殆ど残っていないそうですよ‥。首のない聖人の銅像なども、ハンマーで叩き壊したのでしょうか‥?2015/08/12

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