感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ebi_m
2
各地の色々な神の由来を語った説話集の口語訳版。仏が日本で神として現れる場合、まずは人身に生まれ、憂い・悲しみ・苦しみ・悩みを受け、苦しみ楽しみの二つを身に受けて、かりそめの恨みを縁として、その身は衆生を救うための方便手段となるのだそうで(那波八郎大明神の事)、恨みや嫉妬も渦巻き起伏のある話が多い。それにしても各地に本当に沢山の神がいる。東国のややローカルな話が多く、記紀神話とは異なる中世の神を垣間見た。諏訪縁起の事は流石に読み応えがあった。地底世界って何故かそそられる。2009/10/18
misui
1
中世諸国の神々の縁起物語を19編収める。広く民衆に唱導されたということで当時の人々がどのような物語を楽しみそれを信仰の基盤としていたかがわかる。個人的には宇佐神宮の縁起も割愛しないで収めてほしかった。2009/10/27