平凡社ライブラリー
世界の調律―サウンドスケープとはなにか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 569p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582765755
  • NDC分類 761.12
  • Cコード C0373

内容説明

「サウンドスケープ」とは「耳でとらえた風景」である。それは音楽の形成や騒音の発生を、両者の間の無数の音と共にとらえることを可能にする枠組みそのものである。神話時代から現代に至るサウンドスケープの歴史から、「サウンドスケープ・デザイン」という新たな音楽活動のための分析や実践の問題までを射程に収め、創造的な「音の思想」として集大成した作曲家シェーファーの代表作。

目次

第1部 最初のサウンドスケープ(自然のサウンドスケープ;生命の音;田舎のサウンドスケープ;町から都市へ)
第2部 産業革命後のサウンドスケープ(産業革命;電気革命;音楽、サウンドスケープ、変容する知覚)
第3部 分析(表記;分類 ほか)
第4部 サウンドスケープ・デザインに向かって(聴く;音響共同体 ほか)
エピローグ 音楽をこえて

著者等紹介

シェーファー,R.マリー[シェーファー,R.マリー][Schafer,R.Murray]
1933年カナダのオンタリオ州に生まれる。トロント王立音楽院で作曲を学ぶ。65年ヴァンクーヴァーのサイモン・フレーザー大学で世界サウンドスケープ・プロジェクトを設立。世界各地で音環境の調査研究を行なう。75年以降は、主としてオンタリオ州で作曲活動に従事

鳥越けい子[トリゴエケイコ]
1955年生まれ。東京藝術大学大学院音楽研究科修了。大阪芸術大学博士(芸術文化学)。聖心女子大学教授。専門は音楽学、音をテーマにした環境美学、環境デザイン

小川博司[オガワヒロシ]
1952年生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。関西大学社会学部教授。専門はメディア文化論、音楽社会学

庄野泰子[ショウノタイコ]
1956年生まれ。東京学藝大学大学院修了。音環境デザイナー。ar+d Award最優秀賞など国内外の建築・デザイン関係の賞を受賞

田中直子[タナカナオコ]
1959年生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。環境音楽、サウンドスケープ、日本の音文化の研究に従事。大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

6
訳者解説に、世界に満ちている様々な音を、従来「音楽」か「騒音」で分けていたが、私たちの音の世界はそれらの枠組みよりも遥にダイナミックである。シェーファーは、従来の「音楽」や「騒音」によっては捉えることのできない音をすくい上げる包括的な枠組みとして<サウンド・スケープ>という考え方を提示しているとある。本書は音の歴史から自然の音、空、動植物、工具、機械、人工の音等を例示し、それぞれの事象を詳細に調べたユニークな書である。カリフォルニア州には館内にロックが流れ、壁に「沈黙禁止」と表示がある図書館があるという。2015/04/16

あやぴ

2
イヤークリーニングは日常的にも必要と思う。とにかく日々の生活音はそれなりに大きい。あたしは、あのジェットタオルなる風で手の水を飛ばす装置の音が身体にあわないん。アカデミックだけどなんか良かった2011/06/17

PapaShinya

1
この手の本は、苦手だ。何か意味ありげな文章がダラダラと、そして読後感がプルーストの・・・。松尾芭蕉の句でも読んどけ!と。知り合いに音の採集してる人がいる。鳥が絶滅したら、その鳥の声が無くなるから、今の内に録音しておく。世の中から水車が無くなったら、その音も無くなる・・・から、水車が働いているところで録音。みたいな。でも、その音は、その音の風景、社会、生活などの一部であり、それだけ切り取っても・・・と思っていたが、この本読んで、やはり!と思った。2022/08/20

ありさと

0
音楽におけるエコロジーというものがどうもピンときていなかったのだけど、これ読んでああこういう方向性かと。音環境の認識と構築について。音の散歩とかは単純に楽しいかなと思う。2016/04/18

HiRaNo

0
生きるのが幾段楽しくなる2014/02/22

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