内容説明
世界は光に満ちていて、それを人間は、多彩な色として見ることができる。社会や生活のなかでの色のさまざま、色の見え方の変化と多様性、色を見る目の仕組みなど、色についての不思議と謎を解き、常識をもくつがえす、読んで楽しい科学の本。
目次
第1章 色の活用(刀の出来も色しだい;政治の中の色;農業の中の色 ほか)
第2章 色の見え方十箇条(色の見え方は微細的;色の見え方は三方性;色の見え方は三色性 ほか)
第3章 色を見る仕組み(網膜に外界の像を作る;錐体と桿体;反対色応答 ほか)
著者等紹介
池田光男[イケダミツオ]
1933年、兵庫県生まれ。大阪大学工学部卒業、ロッチェスター大学にてPh.D.東京工業大学教授、京都大学教授、立命館大学教授を経て、立命館大学客員教授。前国際色彩学会会長。専攻、視環境工学、色彩学
芦沢昌子[アシザワショウコ]
1941年、山梨県生まれ。日本女子大学被服学科卒業。東京工業大学にて工学博士。日本女子大学非常勤講師、農林水産省研究指導官を経て、青葉学園短期大学教授。専攻、色彩学、被服構成学
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感想・レビュー
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papako
44
これも授業対策。目新しい内容はなかったけど、網膜の中で、LMS錐体が受け取ったRGBの信号が、どう反対色r-g、y-bになるのかの辺りが書かれていて良かった。しかし、ここまでむつかしく書かなくてもいいよね。って学術書だからしょうがないのか。2019/03/25
ゲオルギオ・ハーン
24
色はとても不思議で見え方に男女差・人種差・遺伝の差があり、周りの風景や照明によっても変わってくる。雑談程度ならすれ違いがあっても笑い話で住むが、デザインやモノづくりとなると笑い事では済まなくなる。そこでマンセル番号や数値化・グラフ化して個人差が出ないような工夫がされている。本書ではさらに色を認識するメカニズムや心理効果などにも言及しており、文庫本とは思えないほど濃厚な話なので読んでいて勉強することが多かった。特に色の数値化、さまざまなグラフ化はアイディアとしても面白いと思った。2022/10/21
海星梨
3
卒論で色刺激を使うので基礎知識用。なるたけ色彩工学をとっつきやすく取り扱っている良書。もうちょい平易にという方面の工夫もお願いします……がくり(力尽きる音)。白内障の見え方の違いとか、そういう話も面白かったです。2021/01/26
陽香
0
19920220
Kenshi
0
虚色(imaginary color)の話が面白い2010/06/02