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平凡社ライブラリー
ラバーソウルの弾みかた―ビートルズと60年代文化のゆくえ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764901
  • NDC分類 764.7
  • Cコード C0373

内容説明

戦後アメリカに始まった音楽ムーブメントは、ビートルズの登場によって爆発的に拡がり、テクノロジーの快感を呼び込みながら人々の心の作動のしくみを変えてしまった。T.ピンチョンとG.ベイトソンを洞察の軸に据え、60年代に表出した巨大な変化の全体像をさぐる、記念碑的ポップカルチャー論。

目次

1 夢とウソのロックンロール
2 時の生態学
3 重工業人間の終焉
4 シックスティーズの引き潮
5 資本主義の弾みかた
6 ラバーソウルの文学

著者等紹介

佐藤良明[サトウヨシアキ]
1950年、山梨県生まれ。東北大学理学部物理学科中退、東京大学文学部英文学科卒業。同博士課程中退(アメリカ小説専攻)。現在、東京大学教養学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zirou1984

35
10年ぶりに再読。ピンチョンやベイトソンの翻訳で有名な著者による、この2人を洞察の軸に据えた60年代文化論。ベイトソンの理論を土台とした考察は少しばかり捉えにくいが、あの時代の空気感を捉えるには最適かもしれない。50年代のビートニクから地続きで生じたヒッピー文化がビートルズという流行と結び付き、また音楽だけでなく文学や映画も一体となってあの時代の気分を生み出していたのがよくわかる。それは象徴的な抵抗文化だったからこそ、それが崩壊した後も商品として機能し続けてしまうのだろう。あの頃を知れば知る程楽しめる。2015/05/16

Satoru Sekine Tayama

1
海外のパーティに行き始めて、イエローサブマリンってこんなヤバいんだとかびっくりしてた頃に手に取った本。後年冷静になって振り返ると60年代のカウンターカルチャーを追体験してただけだが、当時はこの本が私にとっては一番の拠り所だった。というのは、いわゆるニューエイジ本は論証が希薄で、懐疑癖のある私には読める代物でない。でも佐藤氏はニューエイジを論理的な枠組みで巧く表現していた。社会学や人類学としては不十分だが、論証に汲々とする論文100本読むならこれの方がいい。私の場合ベイトソンやミードへの関心もこの辺りから。2007/07/16

0
文化の裏側に隠れている「時間」をキーワードに、どうして時代は取り変わっていくのかを60年代の文化から読み解いていく著書。60年代文化と言えばアメリカの小品種大量生産・大量消費社会がまず思い浮かびますが、そうした時代の画一的な物質価値観に囚われないことがカウンターカルチャーとしての「Beat Generation」であり、故に時間の秩序から激しく逸脱しているのだと語る。そのコンテクストの消失が時間軸における前の部分(いわゆる「ダサい」もの)から、次世代の「ナウい」ものへと変革していくパワーになる。2010/12/22

若い脳

0
タイトルに惹かれて読んでみた。 時代が違うと言うのは簡単。しかし、本当にこの場に佇み続けるのかと問いたくなった。2010/06/15

unterwelt

0
2004年刊(親本は1989年刊)。タイトルからカウンターカルチャーを肯定した本かと思っていたのだが、その終焉や資本主義へ変化していく様も書いてあって、けっこう距離を取っている印象を受けた。まぁ文化研究というのはそういう風にするものなのだろうけど。ただ文章や方法論は「何を言ってるんだ。意味わかってるのか。格好つけてるだけでは」と思ってしまうところもある。2018/10/10

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