平凡社ライブラリー<br> 浮上せよと活字は言う (増補)

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平凡社ライブラリー
浮上せよと活字は言う (増補)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764369
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0300

内容説明

本を読むことは大切だ。その魅力を説くのは活字である。本を読むことだけが大切なのではない。その真実を説くのも活字である。にもかかわらず、我らの時代の本と活字はそれを怠ってきた。安易な「活字離れ」「本離れ」の嘆き節を一蹴、本の復権と活字の再生を説く檄文14篇。

目次

啓蒙を論ず
厳粛を嘆ず
改めて啓蒙を論ず
愚蒙を排す
退廃を論ず
断絶を論ず
更に断絶を論ず
三度断絶を論ず
変貌を論ず
男達はどこへ行ったか?
出版を論ず
物語の行方
産業となった出版に未来を発見しても仕方がない
いつも逸脱してしまう

著者等紹介

橋本治[ハシモトオサム]
1948年、東京都生まれ。作家。東京大学文学部国文科卒業。卒業論文は「鶴屋南北論」。68年、コピーとイラストを担当した東京大学駒場祭のポスターで注目される。77年、「桃尻娘」(講談社文庫に収載)を発表、「桃尻語」といわれるそのしなやかな文体で脚光をあびる。そこから『桃尻語訳 枕草子』(河出書房新社)などに独自の境地を開いた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

3
活字離れってそんなに前から言われていたのか…それが今日まで続いていて、出版業界は虫の息状態だけれど、逆に言えば、それでもなお本の出版は続けられ、一定数の読書人がいるというのは、結構凄いことなのかも?と思えてきた。ふた昔前の角川に象徴されるようなメガヒット作品を狙うのではなく、本当に出したい本を読みたい人に届けること。それを細々とやっていけばいいのではないか?そんな風に思えてきた。もちろん、そんなに簡単なことではないだろうが、原点に立ち返ろうとすることで、見えてくるものもあるはず。本自体はなくならない。2021/06/09

v&b

1
橋本治にやっつけ仕事は存在しないのか? 最後らへんは涙腺が緩んだ。善い。2009/01/17

fumi

0
20年くらい前に書かれた時評とは思えないくらい今の世の中にも当てはまるようなことが書かれいる。(もちろん、扱われている事象はあの時代のものだけれども。)2015/08/11

leaf

0
無知を恐れるなということ。そして無知を無知で終わらせてはいけないということ。 活字離れと権威と知性と大衆とスタイルと断絶と孤独と近代とイデオロギーと、人間と歴史と、についての本。多分。著者の頭の中には地図があるようで、進むべき方向ははっきりしていて、全ての道はある1点に向かって伸びている。けれど文章で説明された地図を読むということは、道を自分の頭の中に作る作業で、道を辿るだけで精一杯の私には地図の全体像を見ることはまだまだ遠い。でも見たい。読まなければ。思考力と認識力を鍛えなければ。しょうじんしょうじん。2008/03/12

聡太郎

0
著者の文章は誠実だけど、正確を期するあまり迂遠なものになっていると感じる。ここまで正確に思考することもないのではないか。生活のためにあくせくしてる人間として、無用な思想に感じる。しかしながらおもしろい。2011/07/08

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