平凡社ライブラリー<br> 映画の中の東京

平凡社ライブラリー
映画の中の東京

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764277
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0374

内容説明

日本の映画には、東京を描いた作品が多い。小津安二郎の「東京物語」、成瀬巳喜男の「稲妻」、黒沢明の「野良犬」、溝口健二の「赤線地帯」、川島雄三の「銀座二十四帖」、市川崑の「日本橋」。著者は、東京の風景の役割や意味、そして、人々の暮らしぶりを愛情こめて語りつくす。それは江戸・東京論に及び、監督論に及ぶ。

目次

第1章 東京の顔―映画監督と東京
第2章 江戸から東京へ―時代と東京
第3章 山の手と下町―東京の都市構造と性格
第4章 盛り場の変遷―浅草・銀座・新宿
第5章 アジア的大都市TOKYO―外国映画の中の東京
第6章 映画の東京名所
第7章 出会いと感激の都―私と映画と東京と

著者等紹介

佐藤忠男[サトウタダオ]
1930年、新潟県生まれ。国鉄職員、電電公社員を経て、57年以降『映画評論』『思想の科学』の編集長。62年に映画評論家として独立する。以後、平明かつ説得力ある文章で、映画をはじめ、大衆文化、教育などにわたる幅広い評論活動を展開している。とくにアジア、アフリカ、中東の国々との映画による交流活動は大きな実績を上げている。現在、日本映画学校校長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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コットン

64
1930年頃~2000年頃までの東京を舞台にした約180作品の映画紹介。面白かったのは「小津がその作品で描いたほど東京が静かな都市だったことなどいちどもないのである。…ラッシュ・アワーの群衆だって彼の映画では静けさを感じさせたし、オフィスで働いている人たちはまるで茶の湯でもやっているような仕事ぶりだった。」と筆者が言うように小津安二郎の東京は、現実には存在しない心象風景としての自分だけの東京が存在していたと思われる事。2018/11/07

Ai Watanabe

0
場所から見る映画論の走り。筆者の視点がするどい。2015/08/19

Gen Kato

0
「映画は風景や地理を変形しながら東京らしさを強調しているのであり、らしさがうまく表現されたとき、東京とはこんな街であるはずだ、とか、こんな街であるべきだという作者の想いがそこに浮かびあがるのである」「小津が描いたのは、東京がじっさいにどんなにすばらしいところかということではなくて、東京をすばらしいと思っている人たちの気持ちだった」……卓見に満ちた評論集。いちばんグッときたのは次の一節、「愛はベタベタ、イチャイチャ表現するものではなくて、一瞬で鮮やかに決めるものだ、というのは粋の真髄だと思う」。2014/08/09

いちはじめ

0
映画論のようでもあり、都市論のようでもあり……。筆者は新潟生まれらしく、東京に生まれ育った人の東京論(たとえば小林信彦や森まゆみ)とはなんとなく肌合いが違う感じなのが興味深い2002/04/19

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