内容説明
二十一世紀への転換のもと、世界各地で、新しい読解を通して語られているグラムシ。青年期から『獄中ノート』までの論稿と手紙を、一度ばらばらに解体し、その歴史観、未来観、政治観、文化観、主体観にもとづいて再構成したオリジナル・アンソロジー。
目次
序 グラムシ思想の方法
1 歴史への視座
2 未来社会への構想
3 政治領域の拡大
4 民衆文化からの展開
5 主体の奪還
著者等紹介
グラムシ,アントニオ[Gramsci,Antonio]
政治家・政治思想家。イタリア・サルデーニャに生まれ、幼少時の病がもとで、生涯の身障者となる。トリノ大学近代言語学科に学び、第一次世界大戦後の労働運動・社会主義運動の高揚の中で、近代的労働者と接し、実践運動に関わる。1922-23年に共産党を代表してモスクワに滞在、戦術大転換を模索中のコミンテルンの論議に接し、ソビエトとは異なったヨーロッパとイタリアの革命を考えるようになる。帰国後、党書記長としてファシズム体制と闘い、26年11月、逮捕・投獄される。37年4月、自由の身となるが、そこなわれた健康は回復せず、まもなく死去。残された29冊の「獄中ノート」と「手紙」は今日、世界中で読まれている
片桐薫[カタギリカオル]
グラムシ研究者。政治学博士。1926年、愛知県生まれ。法政大学中退。1964-72年、イタリア労働運動・左翼文化研究のため、イタリアに滞在。イタリアおよびグラムシに関連する著書は、『イタリア民主主義の構造』(筑摩書房)、『ヨーロッパ社会主義の可能性』(岩波書店)、『グラムシ』(リブロポート)、『グラムシの世界』(勁草書房)、『グラムシと20世紀の思想家たち』(御茶の水書房)
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