内容説明
注意する知覚がはらむパラドクシカルな様態を、近代の転換期を画す三画家の作品―マネ“温室にて”、スーラ“サーカスのパレード”、セザンヌ“松と岩”―のなかに鋭く読み取る。美術史、思想史、科学・技術史、文化史…さまざまな学問分野を越境する、批評精神と歴史研究とが結びついた稀有な成果。図版多数。
目次
第1章 近代性と注意の問題
第2章 一八七九年―拘束なき視覚
第3章 一八八八年―脱魔術化のイルミネーション
第4章 一九〇〇年―綜合(ジンテーゼ)の再創出
エピローグ 一九〇七年―ローマの魔法
著者等紹介
クレーリー,ジョナサン[クレーリー,ジョナサン][Crary,Jonathan]
コロンビア大学教授。プリンストン大学建築学科客員教授。美術史
岡田温司[オカダアツシ]
1954年生。京都大学大学院教授。西洋美術史
石谷治寛[イシタニハルヒロ]
1977年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程在籍。西洋美学・美術史。主に19世紀フランスの近代芸術、視覚メディア論を専攻
大木美智子[オオキミチコ]
1979年生。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。現代美術
橋本梓[ハシモトアズサ]
1978年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程在籍。現代美術・芸術論
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