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出版社内容情報
作家と珈琲の深い関係は愛すべきエピソードが満載。三島由紀夫、井上ひさし、鴨居羊子、古今亭志ん朝、茨木のり子ほか多数掲載。
内容説明
ひょっこりひょうたんコーヒー、ファンキー古本三昧コーヒー、酔いどれコーヒー、倚りかからずコーヒーetc.コーヒーと作家25人のお熱い関係。
目次
池波正太郎 おさんぽコーヒー―定宿の山の上ホテルで一杯 神田散歩の途中でもう一杯
安岡章太郎 安眠快眠コーヒー―よく眠れるからと就寝前にも飲んだ
山口瞳 ひねもすコーヒー―朝、妻が淹れたドリップコーヒーを温め直しては飲む
中里恒子 洋酒三匙コーヒー―ウイスキーならバランタイン リキュールならミント
井上ひさし ひょっこりひょうたんコーヒー―「そのころ、ぼくはコーヒーを、月にすくなくとも二〇〇杯は飲んでいた」
安西水丸 クリープを入れないコーヒー―「線だけ引っぱってコーヒーカップ線そのものが好きなんです」
北村太郎 三段階方式コーヒー―ブラックでひと口、砂糖を加えて飲み、最後はミルク入り
古今亭志ん朝 名人コーヒー―若い日、夢中になってジャズ喫茶に通った
高田渡 酔いどれコーヒー―喫茶店のハシゴで生まれた「珈琲不演唱」
東松照明 ぶらぶらコーヒー―町歩きの途中で立ち寄るのは自家焙煎のコーヒー屋〔ほか〕
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
79
打ち合わせ、仕事場、息抜き、時に原稿取りから逃れるシェルターだった喫茶店。作家たちと良い仲でした。冒頭は珈琲エッセイを砂糖と、珈琲との馴れ初めをミルクにてゆっくり溶かしていただきます。琥珀色の鏡に作家をよく知る人々の言葉を映し、薫りとともに胸いっぱい満たすコロナブックスブレンド。作家所縁の品々やお店の写真も過不足なく調合されています。25人の作家とひとときのコーヒールンバを。2015/07/24
kinkin
73
作家さんの好んだコーヒーや喫茶店が写真や当時の思い出とともに紹介されていた。この頃はチェーン店の喫茶店が多い。しかしここに出てくるのは落ち着いた感じの店が多く今では閉店してしまったところもある。作家たちはそのような店で話をしたり原稿を書いたりぼんやりと思いに耽ったと思う。大音量でjazzを鳴らす店などはほとんど無くなったのではないか。それになにより昔はケータイもスマホも存在しなかったのがいい。今は店に入ったとたんにこれを始めるのは当たり前だ。禁煙の喫茶店があるように禁スマホの店があってもよいなと思った。2015/08/30
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
70
珈琲にこだわる人あり、こだわらない人あり。どの作家もカップにはこだわるのか、愛用のカップはどれもとても素敵で趣味のいいものばかり。紹介されていたお店で行ったことがあるのが、アラビア珈琲、六曜社、イノダコーヒー(人気だなぁ!)。中里恒子さんの珈琲にバランタインを3匙、なんだか恰好いい。やってみようか。北村太郎さんのエクレア、鎌倉のイワタコーヒー行ってみたい。松本清張が好んだ西荻窪こけし屋のケーキが、懐かしい洋菓子といった趣で美味しそうだった。茨木のり子の煙草を吸っているモノクロ写真が素敵。クール。2016/02/08
たいぱぱ
68
友達を待つ間に、無印良品のブックツリーにて。往年の作家さんのイメージは、万年筆とパイプ、そして珈琲です。珈琲にまつわる作家さんたちの色んなエピソード。名前は知ってるけど作品を読んだことない昔の作家さんばかりだったので、現代の作家さんで作ってほしい。作家の愛した喫茶店に京都がたくさん出てきた。うん、うん、納得。この本を読みながら飲んでた無印のオーガニック珈琲(100円)が意外に美味くてびっくりした。2019/10/29
こばまり
60
コーヒーには、時間帯や人物次第でオンにもオフにもなるスイッチ機能がある。作家たちが愛した名店巡りも大いにそそられるが、作家という職業人の、コーヒーとの向き合い方にも興味が尽きない。2018/10/10