プロジェクト・ジャパン―メタボリズムは語る…

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  • サイズ B5判/ページ数 719p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784582544381
  • NDC分類 520.4
  • Cコード C0052

内容説明

いま、世界が注目する日本建築界のルーツと、日本再生の物語。2005年から2011年の長期にわたり、建築家のレム・コールハースとキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストは、メタボリズムの現存者をはじめ、彼らの師、仕事仲間、ライバル、批判者、弟子、家族たちへのインタビューを行った。その集大成として作られた本書は、世界最後の前衛運動を生き生きと映し出し、建築が私的な現象ではなく、パブリックのためのものであった最後の瞬間を捉えたドキュメンタリーとなっている。

目次

磯崎新
タブラ・ラサ
加藤敏子
丹下研究室
菊竹清訓
ムーブメント誕生
メタボリズム1960
川添登
東京湾
槇文彦〔ほか〕

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

77
メタボグループのインタビューや簡単なコメントと簡単な解説と豊富な写真から成り立っている本。メタボリズムのコアメンバーは建築、グラフィック、インダストリアルデザインなどと建築だけにとどまらないところが面白い。槇さんの言葉に「メタボリズムグループのなかではそれぞれの立場を尊重し合っていて見方は異なっていても友達であることは大切にしたしずっと繋がっていた。」とある通り、必ずしも考えが同じではないメンバーがそれぞれ色々な媒体で発表することで有機的に繋がっているように感じた。2023/03/21

月世界旅行したい

13
これは面白かった。コールハースだからよかったんだろうなぁ。いつ読んだんだっけ? たぶん今年。2015/04/11

May

3
こんなに面白い本は久しぶりに読んだ。それにしてもなんて時代と人々だろう。俺の知る限りではいまの建築(家・学者・学生)ははるかに「運動」的でない。良くも悪くも。もう日本に運動はないのか、それとも別の分野に才能が移っていったのか。いろんなおじいさんが登場するが、なんだかんだいって榮久庵憲司さんみたいなおじいさんに一番なりたい。2016/06/19

3
インタビューを通して立ち上がるメタボリズムのダイナミックな歴史。コールハースも驚く菊竹の戦後の地主制度解体への憤りが原点という発言などに見られるように、日本という土地や制度に直面したフラストレーションが生んだ海や空中へのユートピアの創造のようにも見えるし、あるいはそこから真剣に検討された都市計画のようでもあるし、現実の公共政策とのつながりもあるような、複雑な運動がそれぞれに必ずしも交わらない個性と考え方、立場を持った当事者たちの発言や資料を通して浮かび上がってくるのは圧巻である。2014/10/31

塩崎ツトム

3
最初にインタビュウした相手が磯崎新で、本書の冒頭から「『代謝』なんて名前こそついていたが、それは戦前・戦中の国策的大陸開発の延長にある護送船団方式の都市開発で、フラスコの中で培養される自活できない細胞の代謝にすぎない」という具合にメタボリズムを看破。で、次からそんなフランケンシュタイン的思想だったメタボリズムの当事者たちへのインタビュウを重ね、最後は運動の裏方で、いわば庭師でもあった下河辺淳にたどりつく。そうやって運動の外縁をなぞると、どうもかなーりナショナリズム的運動だったんだなーと気付かされる。2014/10/10

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