内容説明
全米を震憾させた映画『プラトーン』の原作。1967年、安穏とした生活に疑問を抱き、クリスはあえて大学を中退して志願兵となった。だが、彼を迎えたベトナム―その最前線の小隊での現実は、想像を絶するほど厳しいものであった。死と直面する日々、まさに殺人鬼と化す曹長バーンズと人間性を失うまいとする軍曹エリアスとの激しい対立を目のあたりにした時、クリスのなかで何かが変わっていった…。狂気の戦争の真実を抉る問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おとん707
3
オリバー・ストーン監督の同名映画を小説化したもの。ベトナム戦争をヒーローの戦いでなく、泥沼化した戦争の中で兵士達がもがき苦しみ、やがて狂気の集団と化していく極限の状況を、血の匂いや死体の悪臭が読み手に届くがごとくの生々しさで描いている。始めは持っていた、”国のために”という大義はもはや崩れ、このでたらめの戦争を生き延びようと必死なだけ。やがて自分の周りはすべて憎しみの対象となり、味方さえ殺意の対象となる。ほとんど救いのない物語だが、それが戦争なんだろう。著者もストーン監督もベトナム従軍経験者だそうだ。2019/11/21
ECWCS
0
~2016.09.022016/09/02
owlman
0
複雑なものが単純化され、原始的な姿となり、血と涙に変わる。無残である。2014/10/20
丰
0
Y-121999/03/29
芝山智樹
0
丁寧に書かれている。ベトナム軍側の視点があるのが嬉しい。