二見文庫
砕かれた街〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 441p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784576041292
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

保釈された作家を待ち受けていたのは、事件を題材にした小説の執筆依頼だった。原稿は大手出版社に高額で落札される。一夜にして有名となった作家をめぐり、セックス依存症の画廊の美人オーナー、やり手の法廷弁護人、前市警本部長、そして家族すべてをテロによって亡くした男など、いままでまったく接点のなかったニューヨーカーたちが微妙に交錯しあっていく…。ミステリ界の名匠による異色サスペンス。

著者等紹介

ブロック,ローレンス[ブロック,ローレンス][Block,Lawrence]
1938年6月24日、ニューヨーク生まれ。20代初めの頃から小説を発表し、作品の数は50冊を超える。『過去からの弔鐘』より始まったマット・スカダー・シリーズは、第9作『倒錯の舞踏』がMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長篇賞、第11作『死者との誓い』がPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長篇賞を授与された。また彼自身、MWAグランド・マスター賞を受賞している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

61
殺人、性衝動、ある作家の野望。ニューヨーカーであるブロックにとって9・11は途轍もないショックをもたらしたことだろう。しかしブロックが紡いだ9・11後のニューヨークは悲劇を乗り越え、それでも強かに生きている人々の姿だった。9・11は終わりではなく、また始まりでもない。確かに以前と以後では変わった物も事もあったが、それはニューヨークの歴史の中での通過点の1つであった。それが証拠に我々はまだ生きているではないか。生活を営んでいるではないか。ブロックが人生讃歌の物語を書くとこんな風になる、いい見本だと思った。2016/06/25

タナー

13
ブロックの作品で、マット・スカダーもの以外を読んだのはコレが初。9・11以降、アメリカは勿論のこと、世界が大きな変化を遂げたことは明らかだ。あのテロを扱った小説や映画も数多いことも確かだ。今作も9・11以降のニューヨークを描いていて様々なニューヨーカーの"いま"が語られているのだが…。 著者が何を、あるいは誰を、メインに描きたかったのかよく分からないようなストーリーになってしまってるのは残念だ。読んでいて、そこそこ面白い作品ではあるのだが。やはりマット・スカダー・シリーズの最新作に期待したい。2018/04/19

woo

9
評価が大きく分かれているが、納得(笑)容赦のない性描写が頻繁に出てくるが、決して下品さを感じさせないところはやはりサスガ✌️で、小説の出来としての純粋評価は読むに足らずか(笑)2019/03/14

パンチ

2
下巻。少し疲れた笑 悪意、敵意のない殺人って怖い。 登場人物それぞれの9.11による影響とその後の人生。各々のやり方で再生を目指す。 2018/02/24

hina

2
映画「ショートバス」と印象がかぶった。どちらの物語も911後のNYを舞台にしたエロスと「自分らしさ」がキーポイントとなるからだろう。細かくツッコミたくなる箇所が多い、愛すべき作品である(個人的に) *ピアッシングやブラジリアンワックス、手っ取り早い性行為によって「性的な存在」であることに拘るとある登場人物は、セックス依存症と紹介されているけれど、どうなんだろう。わたしはそうは思わなかった。性的な存在でありたいというのと、行為そのものに耽溺するのは違うような気がする。個人的には、脱毛、ピアッシング、その他2012/10/19

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