感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kakekoe
5
カスタネダによるドン・ファンの教えの第三作目。前二作と違って物語性が低く読みやすい反面、あのぐいぐい話に引き込まれる感じもなくすっきりまとまった事後報告書のようで、個人的にはちょっと寂しい読後感でした。 でも、今生きている世界で人が感じるせつない違和感や生きづらさなんかを超越する術みたいなものが、理性的な言葉ではなくて、もっとざわざわっとした五感に近しい文の運びで示される感じが相変わらずでよかったです。2023/02/19
rakuda
1
このカスタネダのシリーズもある意味、「魔術的リアリズム」と呼べると思う。
つだしょ
1
seq1 冷静な読み手、現代社会でごく平均的な生活を営む人なら、「手品だろう」とか「書き手が面白おかしく誇張したりしている」というような可能性を考えるだろう。けれど、たとえ書き手自身の体験に脚色があるとしても、ドン・ファンや第二部に出てくるドン・ジェナロの言ったことを読めば「もしかしたら、こういうことも程度の差、個人差はあれ、ありうるかもしれない」と思うかもしれない。個人的にわたしはかなり親近感を持った。2012/11/18