出版社内容情報
鳥越明神の境内から野良犬が泥だらけの小判をくわえて出てきたという噂が広まり、市中では埋蔵金騒ぎで持ちきりになった。そんな中、神社仏閣を統括する寺社方の役人が何者かに殺され、死体で発見される。その探索に半兵衛らが乗り出すが……。書き下ろし人気シリーズ第十五弾。
内容説明
鳥越明神の境内から、野良犬が土の付いた小判をくわえて出てきた。大昔の盗賊が土の下に隠した小判を野良犬が掘り出したという噂が広まり、食詰め浪人や遊び人といった輩が鳥越明神に押しかけ大騒ぎ。そんな中、境内の警戒にあたっていた寺社方役人が何者かに斬られ、死体となって発見された。内々に探索を命じられた北町同心の白縫半兵衛は鳥越明神に向かうのだが…。「世の中には知らん顔をした方が良いこともあるさ」と嘯く半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし人気シリーズ第十五弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。「特捜最前線」「水戸黄門」などテレビドラマの脚本家、監督を経て、2002年に作家デビュー。以降、時代小説で数々のシリーズを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
146
安定のシリーズ第15弾。大久保様に限ってそれは無い!とは思うものの、ならば真相をの一話目からタイトル作は寺社方の始末に「ならば、北町奉行所の始末、何れお見せ致そう・・」と締める半兵衛が好い。髪結・房吉の話から始まる四話目も切ないが良かったなぁ。やっぱりこのシリーズが好きだ。2022/02/21
とし
76
新・知らぬが半兵衛手控帖「埋蔵金」15巻。「世の中には知らん顔をした方が良いこともあるさ」今回も安定感バッグン半兵衛さんの人情裁き良かったです。2022/05/09
やま
70
白縫半兵衛がいい味を出しています。北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情味のある裁きが見所の物語です。長く読んでいるせいか安定した読み物となっています。邪魔者、埋蔵金、御礼参り、質流れ、の短編4話。その中で、「質流れ」がよかったです。シリーズ15作目。2022.02発行。字の大きさは…中。2022.03.31~04.03読了。★★★☆☆2022/04/03
真理そら
51
半兵衛さんが大久保様の素行調査(?)をする羽目になる『邪魔者』が好き。半兵衛さんの気質を知っている髪結い房吉の噂話に乗って不幸な女を何とかしようとする『質流れ』もいい(できればハッピーエンドであって欲しかったが…)2022/02/13
一五
9
半兵衛さんの抜き打ち鮮やか。世に、悪人の種は尽きまじ2022/05/17