内容説明
ある夜、コンビニで森奈津子は突然の爆風にひっくり返った。となんと、爆風を浴びたうら若き乙女全員の股間に男性器が!宇宙人のミスが原因だったのだが、やがて彼女たちを標的にした殺人事件が連続発生。さしもの奈津子も楽しんでばかりもいられない。男性器を生やされた一人として、真相究明に勃ち上がった。2002年度センス・オブ・ジェンダー賞特別賞受賞作。
著者等紹介
西沢保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒。高知大学助手などを経て、執筆活動に入る。第1回鮎川哲也賞で『聯殺』が最終候補作になる。95年『解体諸因』でデビュー。SF的な設定を大胆に取り入れた本格ミステリを構築し、独自の作風で絶大な人気を博す
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
102
森奈津子その2。キスで出てきた宇宙人はこちらに先に出てきてたようですね。エロもSFも満載の長編。なんでも有りって感じ・・・。2015/04/22
佐々陽太朗(K.Tsubota)
52
な、なんだこれはっ! お笑い百合SM小説が身上の、異端にして耽美主義のレズビアン作家(ひょっとしてバイセクシャル?)の森奈津子を主人公としたお笑い百合SF小説ではないかっ! おふざけもたいがいにしなさい。西澤保彦はお初です。調べてみると『七回死んだ男』でSF設定で本格推理作品が成立することを示されたお方とか。そのようなやんごとなきお方が、SF設定でおちゃらけ百合推理小説をお書きになるとは・・・。しかも実在作家を主人公とするというエポックメーキングな作品。チャレンジャーでいらっしゃる。それにしても私は・・?2013/03/31
巨峰
41
エロとエスエフとミステリのあいだをいったりきたり。本当に森奈津子さんが書いているのかと思ってしまったり。奇想の小説であることは、間違いない!2024/01/29
Dai(ダイ)
27
たまたま、コンビニにいあわせた女性が宇宙人(シロクマがサングラスをかけたぬいぐるみのような)の兵器により男性器を生やされてしまった。その男性器はあることをすれば消えたりまた復活したり。もし、本当にそんなことがあればどうするか?てな妄想爆発の馬鹿馬鹿しくもエロオモロイ話。この作者初読みだけど他の作品もこんな感じなのかな?読んでみたいような、もういいような…2014/05/22
おうつき
23
実在の作家・森奈津子を主人公としたシリーズ。宇宙人が誤爆した「爆弾」によって、コンビニに居合わせた女性達に男性器が生えてくるという頭がおかしいとしか思えない内容(笑)。本筋とは関係のない馬鹿馬鹿しい官能描写が結構なウェイトを閉めているので頭を空っぽにして読み進めた。ドタバタ劇自体は良かったが、ミステリーとしては正直微妙。この作家なら、「発射したら消える」という設定をロジックに上手く組み込んでくるのではと期待していたので少しがっかり。トランスジェンダーについてかなり分かりやすく記述されているのは良かった。2020/02/10