出版社内容情報
警視庁の鷺沼と神奈川県警の宮野は、神奈川県警管内で発見された腐乱死体が碌な捜査もせず自殺と断定されることに疑問を持ち捜査を開始する。だが、二人の行く手を警察上層部が阻む。その裏には政治家の影がちらついていた。型破りコンビが巨悪と戦う大人気警察シリーズ最新作。
内容説明
神奈川県警管内で発見された腐乱死体が碌な捜査もされず自殺として処理された。不審に思った宮野が独自捜査をすると、その直後、何者かに襲われてしまう。鷺沼たちはカリスマ投資家の男に目を付けるが、その裏には政官界の巨大な権力が控えていた。
著者等紹介
笹本稜平[ササモトリョウヘイ]
1951年千葉県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒。2001年『時の渚』で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞を同時受賞。04年『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タックン
57
越境捜査シリーズ。殺人事件に株のインサイダー取引と政界の暗躍を絡ませて、いつもの警視庁と神奈川県警の刑事のタスクフォースが挑む。 っでいつもの警察内部の嫌がらせや妨害に加えて政治権力からの圧力が、果たして・・・。 最後は巨悪に挑んだ割にあっけないし、お得意の政治秘書がとかトカゲの尻尾斬りでジエンド。。まあ、これ以上は書けないよね。それにタスクフォースの経済的制裁もなしで何だかなあ。 これだったら半沢シリーズみたいに適当な悪を相手に完膚なきまで叩いてくれた方がいいのかも。2021/06/23
rosetta
24
★★★✮☆越境捜査シリーズ第八作だが前作まで未読。問題なく楽しめた。警視庁の刑事達と神奈川県警のクズ刑事、元ヤクザらのグループタスクフォースは警察の力が及ばない巨悪を懲らしめる。ただし正義感よりも相手への経済的制裁を目的としているメンバーも。このクズのキャラが分かりやすく周りをどんどん巻き込んで面白い。若手のカリスマ投資家の周りで謎の死体が連続するが何故か事件化されない。悪の臭いを嗅ぎつけたタスクフォースは投資家のバックに大物政治家の姿を見つける。インサイダー取引で儲けた金を政界に還流していたのだ2021/04/18
あまみ
18
本の装丁と題目が今野敏さん風なので手に取った。ハズレ。私には面白くない。我慢して80ページくらい読んだが、投げだした。神奈川県警の放任刑事、仕事をしていない。ヘラヘラキャラに虫唾が走る。国会議員に頼まれて、捜査を中止させる本部長。これらはいくら小説でも、ほどがある。これは警察小説でない。 2023/01/12
一笑
18
御存知警視庁捜査一課継続捜査班の鷺沼を中心としたタスクフォース?が、政界や経済界の闇に挑む物語。越境捜査シリーズ第8弾だとか? タスクフォース本来の目的は悪を懲らしめることだったのに、だんだん宮野刑事の色が濃くなってきて経済的制裁を与えることに重きが置かれるようになってきている。ただし今回に限って言えば、その方面の結果は今ひとつだったけれど。笹本さんの作品では所轄魂もそうだが、とにかく最後に正義が勝つところが小気味いい。これって、亡き父が水戸黄門や大岡越前が大好きだったのと同じかな?2021/10/08
オオイ
9
与党大物議員のまわりの人間と息子の犯罪をいつものメンバーが活躍、相変わらずテンポよく読める。2021/02/15