晩鐘〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 632p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575234640
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

殺人犯の父親を持った少年。運命が変わったあの日から七年、心に癒しがたい傷を負った人々の物語。話題作「風紋」続編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taiko

56
真裕子が建部に心を許し、一緒に歩いていくことを決めた下巻。事件は無くならない。真裕子の中からも消えることはない。でも、全てを知っている建部がいてくれたら、真裕子は前を向くことが出来る。そして、義弟の俊平も大切な存在。 被害者遺族が、少しずつその傷を癒していける展開に安堵のため息をつきました。一方、香織は仕方ないとしても、大輔には心配していた以上のことが起こってしまった。環境のせいとは言え、かなり荒んだ子に育ってしまっていたことで、同情できずに読み進めていましたが、最後の展開はかなりキツかった。→続く 2018/11/18

クリママ

50
被害者家族、加害者家族、新聞記者のその後。降りかかった理不尽な苦しみに翻弄され、それを乗り越えるために、身勝手に自分を守る人、何事もなかったように生きる人、もがき苦しむ人、そして、つぶされてしまう人。その心情が丹念に描かれる。被害者は殺されるほどのことをしたというのだろうか。加害者の子供たちがあまりに哀れで、どうか彼を守る信頼できる大人に出合ってと願わずにはいられない。記者も自分の書いた記事が遠因となったことを知れば、また新たな苦しみが始まるだろう。「風紋」から2500頁を超える大作。どっぷりつかった。2022/04/29

tellme

30
辞書並みの分厚さにもかかわらず、あっという間に読了。涙無しでは読めないこのラストはしばらく引きずる…。殺人事件の被害者家族や加害者家族に焦点を当てた話は色々あるけれど、本作の心理描写はお見事。重い話だけれど、多くの人に読んでもらいたい秀作。2018/06/22

そのぼん

25
こんな終わり方・・・。読み終わって、絶望的な気分になりました。被害者側の家族の姿が方は希望の光が見えた気がしましたが、加害者側の家族はもう・・・。特に、殺人事件を起こした犯人の息子は最悪な道を進んでしまいました。途中で軌道修正してほしかったです。2012/09/11

のんxxx

22
「風紋」から7年後。あの時17歳だった少女は諦観を抱えた大人になり、4歳だった少年は早熟な小学生となる。父と姉をいつまでも許せない真裕子、家族が抱える秘密に苛立ちを隠せない大輔。このやり切れなさは何なんだろう。7年前の事件の爆風は収まらずまだ燻り続けている。傷を塩で揉み込むことになっても、家族はやはり向き合わなければならないよね。でも子供にはどうしてあげたら良いのだろうね。真裕子と俊平の関係性に対して、大輔側が余りにも不憫。祖父母や伯父伯母では無理よ。たとえ片親でも、親がその手をしっかり握ってあげないと。2022/01/05

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