雪月夜

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  • サイズ B6判/ページ数 547p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575233995
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

欺く、殴る、犯す、殺す…街が狂気に染まる!いまもっとも熱い作家が硬質な筆致で描く血と暴力の文学。炸裂する暗黒小説問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りちゃ

12
舞台は冬の根室。チンピラヤクザの息子とレポ船の船長の息子。裕司と幸司。血は争えないのか。世の中に何も期待せず、あるのは憎しみだけ。最も憎み合っている二人。当然、明るいラストは望めない。これで良かったんだろうな。世のためにも…。2017/11/23

みかりん

11
北海道の根室で産まれた幼馴染みだが互いに憎み合ってるのに何故かいつも一緒にいる露助船頭の息子の幸司とアル中ヤクザの息子の裕司。東京でヤクザになった裕司は組の金を盗んだ2人の共通の友達の敬二とロシア女性ナターシャを追って釧路に。そこから悪徳刑事、ヤクザ、政治家と2億の奪い合いに。馳さんお得意のハードボイルド物。ラストもお馴染みなんだが、何故か読んでしまう。救いがなくて読了感が悪いのはわかってるけど、読むのがやめられない。2021/03/02

そうたそ

11
★★★☆☆ やくざの息子・裕司と露助船頭の息子・幸司。二人は互いを嫌いながらも付かず離れずの関係が続いていたが、持ち逃げされた組の大金を前に街ともども欲望と喧騒の渦に巻き込んでいく――。著者のノワールをいくつも読んでいると、この作品は割といつも通りの、破滅に向かって一直線という派手なストーリー展開。北海道を舞台にしているが、最近の作品の方が北海道という地を舞台にした醍醐味では勝るかもしれない。そんな訳で安定した面白さはあるものの、これといった何かは見当たらなかった作品。2021/01/08

r2d2

5
裕司と幸司。憎み合いながらも似たもの同士。大金を手に入れるための騙し合い。堕ちていくだけで救いがないのは分かっているのに先が気になって思わずページをめくってしまう。2023/03/12

つちのこ

3
半端ではない分量の活字を一気に読ませる力と、著者独特の陰湿な暴力描写もパワー全開といったところで申し分ない。終盤のクライマックスでのジェットコースター並みのスピード感は、これまでの作品と共通し継承する路線であるが、気になるのは結末の途切れ感だ。なんだか船戸与一の作品を読まされたようで、どうも後味の悪さが残ってしまう。しかし、人間がもつおぞましいまでの憎悪と切っても切れない腐れ縁、知らず知らずに引きつけあう、表裏一体の悲しくもやるせない性を見事に描ききったことはさすがである。(2000.10記)2000/10/19

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