内容説明
他人に勝つ―己れが、誰よりも強いということを、己れ自身に証明してゆくことでしか、自分を表現できないのだ。自分には、この肉体しかない。頭はいい方ではない。サラリーマンができないから、この世界に入ったのだ。自分が持っているものは、世の中の人間より、劣るものばかりだ。学校の勉強は嫌いだった。英語もだめ、数学もだめ、人望もない。なあなあで、他人とうまくやってゆくこともできない性格だった。その自分が、唯一、持っているものが、肉体であった。―戦士の呟き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
0607xxx
7
プロレス側の大将グレート巽が登場し、プロレスVS空手も決戦前夜といった印象。次巻も楽しみです。2014/09/05
洪七公
3
既読本1990/06/30
daikishinkai
1
プロレス対空手。それだけではない、ケンカ小説。面白い。2020/10/24
山猫
1
シリーズ4作目。グレート巽(モデル=アントニオ猪木)が登場し、プロレスの強さ,ズルさ,裏事情等が描かれていますが、昭和のプロレスやUWFの時代ならともかく今現在、このような話をされてもピンときません。(出版されたのが昭和なので仕方ありませんが)登場人物は増えますが、一人一人が魅力的に描かれているので誰だったっけと思うことはありません。作家の技術が高いからでしょうが、話が長すぎるのが欠点でもあると思います。2010/04/25
月光密造者
1
若き松尾象山の道場破りは何度読んでも爽快。板垣恵介が再現していたが、原作に軍配を上げたい。今読むと、梶原が主催した格闘オリンピック前夜の高揚を思い出す。2010/06/18