目次
第1章 点字ブロックとは何か(日本で開発された点字ブロック;ブロックの種類 ほか)
第2章 海外における点字ブロックの設置状況(アジア;ヨーロッパ ほか)
第3章 点字ブロックの誤りと適切な設置方法(マンホール;点字ブロックの中断 ほか)
第4章 他の歩行者の移動のバリアになっている点字ブロックの存在(他の歩行者は点字ブロックをどのように感じているか;車いす使用者、高齢者、ベビーカー使用者、幼児のバリアに配慮したブロックの設置)
付録(驚くべき設置;点字ブロック上の動物たち)
著者等紹介
徳田克己[トクダカツミ]
筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。教育学博士。専門は障害支援学、バリアフリー論、子ども支援学。ユーザーの視点に立ったバリアフリー研究を進めている。これまで手掛けたテーマは、障害理解(心のバリアフリー)、道路横断用押しボタンの問題、携帯メール利用者が他の歩行者のバリアになっている問題等多岐に渡っている。現在、日本障害理解学会会長、アジア障害社会学会会長等をつとめている
水野智美[ミズノトモミ]
筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授。博士(学術)。専門はバリアフリー論、福祉心理学、子ども支援学。障害のある人もない人も共に生活しやすい環境とは何か、という視点で研究をしている。現在、特殊教育学会理事、アジア子ども支援学会常任理事等をつとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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river125
2
視覚障害者のために道路に埋め込まれた黄色いつぶつぶのブロック。あれは1965年に日本で開発され、世界に広まったものだそうだ。設置基準の規定が遅れたため設置や運用に統一性が無いとのこと。本書では、国内外での現地調査に基づき、設置状況や問題点をまとめている。思うに、コスト的には導入しやすく、目につきやすくもあるので、行政的アピールには向いているのだろう。基準に基づいて行動するのは得意なはずなので、誤った設置は減っていくはず。継続的メンテや、周辺環境の変化に連動させる(例えば横断歩道の場所が変わったらブロッ……2011/12/28
まるー1
1
点字ブロックって、必要なものなのに、かなりいい加減に設置されてるのは、前から知ってましたけどもね。いやー酷い設置たくさんあるなー。福祉施設にいく点字ブロックなのに、水で濡れると滑りやすくなる素材でつくられてるとか。人間自分が不便にならないとわからないからしょうがないのですかね…。まったくもって福祉関係施設の設計も進歩ないし。バリアフリーとかいって、車いすだと洗面台の蛇口に手が届かないってどういうことだよと…まあ点字とは関係ないですがね。2011/12/12
鰐雨
1
図書館の新刊コーナーにあったから、何となく借りて読んでみた。点字ブロックについては、以前からなかなか興味深いと思っていたからだ。ともあれ、点字ブロックが"正しく"設置されていれば、視覚障害者にとって非常に有用なものと言うことらしい。だがいかんせん、点字ブロック開発国の日本、発祥地の岡山県ですら適切に設置・維持されているとは言いがたいようだ。敷地管轄の境界で点字ブロックの扱いが変わってしまう問題も含めて、法的な整備が不可欠なのではなかろうか。2011/10/19