出版社内容情報
古代日本の目まぐるしい遷都の謎を解き明かす。
7世紀末から8世紀末までの約100年間、20年に1度の割合で遷宮した古代日本。この目まぐるしい変宮に隠された謎を解き明かす。
人というものは、保守的なもので、住まいを移すとなると、それなりの覚悟が必要となる。しかし、日本史上の一時期、およそ二十年に一度のペースで、都を移し、天皇の住まいである「宮」を移した時代があった。七世紀末から八世紀末までの百年間である。
▼その遷都・遷宮の移り変わりは激しい。藤原京→平城京→恭仁京→平城京→長岡京→平安京、じつに目まぐるしく変遷した。
▼これらは単に、天皇の住まいである「宮」を移したのでもなければ、「仮の都」の移動でもない。「京」(都)そのものの移動である。なぜ、これほどまでに目まぐるしく遷都を繰り返さねばならなかったのか。ここに、古代史の大きな謎がある。
▼本書では、気鋭の歴史作家である著者が、通説にとらわれることなく、大胆な仮説と推理によって、激しい遷都の謎解きに挑んだ意欲作である。
●はじめに
●第一章 平城京遷都の謎
●第二章 纏向遺跡と磐余宮の謎
●第三章 遷宮と天皇
●第四章 継体天皇と磐余宮の謎
●第五章 再び平城京遷都の謎
●おわりに
●参考文献
内容説明
藤原京に始まり平安京に落ち着くまでの7世紀末から8世紀末まで20年に1度のペースで都城は目まぐるしく変遷した。異常なまでの都城変遷に隠された古代史の謎が、ここに明かされる。
目次
第1章 平城京遷都の謎(なぜ平城京は造られたのか;なぜ藤原京は造営途中に棄てられたのか ほか)
第2章 纏向遺跡と磐余宮の謎(三世紀のヤマトに誕生した都・纏向;邪馬台国とヤマト建国 ほか)
第3章 遷宮と天皇(王の住まいの歴史;神社にそっくりな天皇の宮 ほか)
第4章 継体天皇と磐余宮の謎(古代史の謎を解き明かすキーマン・継体天皇;なぜ継体天皇は「磐余」に宮を置いたのか ほか)
第5章 再び平城京遷都の謎(藤原京が短命だった謎のヒントを握る蘇我氏;蘇我本宗家の遺志を継承した孝徳天皇 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。