出版社内容情報
江戸中期に深刻な財政難と人倫の乱れに直面した会津藩を、数々の施策によって再建した中興の名家老・田中玄宰の一生を描く歴史長編。
【著者紹介】
作家
内容説明
幕末に徳川方の中心となって戦い、やがて「賊徒首魁」として鶴ヶ城篭城戦に至る会津藩。だが、その精神的・財政的基盤の背景には、江戸中期の不世出の名家老・田中三郎兵衛玄宰がいた。借金が膨らみ、人心の乱れた会津藩を、五代藩主・松平容頌の厚い信頼と藩祖・保科正之への原点回帰を礎に、殖産興業、藩風刷新の妙手を次々に断行し、立て直していく。知恵と果断と忍耐の改革者を、渾身の筆で描く歴史長編。
著者等紹介
中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
1949年、栃木県生まれ。東北大学文学部卒。72年、第34回文学界新人賞佳作入選。73年より91年まで文藝春秋に勤務。87年「明治新選組」で第10回エンタテインメント小説大賞、93年『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年「二つの山河」で第111回直木賞、05年『落花は枝に還らずとも(上・下)』で第24回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タイガー@津軽衆
2
通算74冊目。8月09冊目読了。久しぶりの中村彰彦著の大作を読了しました。会津藩を献身的に支える田中玄宰の幼少の頃から家老となり藩を支え続ける姿に感銘します。最初妻になるお由紀とのエピソードは邪魔かなって思ってましたが、読んでいくうちにこれは必要と思い直しました。個人的には最後まで側に仕える勝俣武蔵との熊打ちのエピソードがよかった。小説ですが色々と勉強になる本でもありました。2016/08/29
ゆうこ
2
田中三郎兵衛玄宰。会津に旅した時に出会った什の掟。「ならぬものはなりません。」と云う教え。会津の殖産産業の発展に尽力し、最後まで国と民と領主に捧げた人。会津人の本を読むとその一本気な生き様に憧れさえ感じてしまう。保科正之然り今回の田中三郎兵衛然り。いい本と人に出会いました。2014/11/06
SS
1
史実の著者のくすぐりのバランスがよい。2016/01/11
Yaotani Atsushi
0
会津藩大老田中玄宰の生涯。藩内の諸産業を改革育成。藩の財政建て直しを図ると共に、人財育成のため現代で言うところの義務教育のシステムを確立。八重の桜でお馴染みの面々を育てる礎を築いた。抜群のバランス感覚の持主であり、名宰相とはこの人のためにあるような言葉である。2014/08/02
Yaotani Atsushi
0
会津藩大老田中玄宰の生涯。藩内の諸産業を改革育成。藩の財政建て直しを図ると共に、人財育成のため現代で言うところの義務教育のシステムを確立。八重の桜でお馴染みの面々を育てる礎を築いた。抜群のバランス感覚の持主であり、名宰相とはこの人のためにあるような言葉である。2014/08/02