内容説明
三国時代の幕開けの頃、のちに凰雛と称された大才の賢士が産声をあげた。司馬徽との出会いで頭角を現した〓(ほう)統は「臥竜(孔明)と凰雛(ほう統)どちらかを得れば天下を手にすることができる」とまで称される。周瑜に呼ばれた赤壁の戦いでは、「連環の計」で見事なまでに曹操を欺き、その勝利に大きく貢献した。諸葛孔明に優るとも劣らない蜀の大軍師の生涯を描く、長編歴史小説。
著者等紹介
立石優[タテイシユウ]
1935年、大連(現・中国)に生まれる。明治大学文学部を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BIN
4
諸葛孔明と並び称される鳳雛こと龐統を描いた作品。三国志演義と正史を合体させ、プラスにオリジナルストーリーを加えた感じです。呉(特に周瑜)との仲が良く、孔明とも尊敬しあっている仲で人間関係は良く書かれていて、読みやすい。ただ間違っている部分が多々見受けられたので、そこはちょっと残念でした。2015/05/19
P-man
3
久しぶりの三国志モノ。有名だが報われない、黒田官兵衛っぽいところのある龐統が主人公。(官兵衛は半兵衛に先立たれ龐統は孔明を残して早死にしたけど) 最近じゃ劉備がすっかり腹黒キャラ定着しちゃったけど今作のように昔からのスタンダードな義の人の劉備がやっぱり好きだなぁ。徐庶の母親はチョイ役だったが、すごい存在感(と行動だ)。2015/10/26
maito/まいと
3
三国志にて、蜀の臥龍の孔明と双璧とたたえられた名軍師・龐統の生涯を描いた歴史小説。悲劇の生涯とも言える最期に至るまでの、彼の生き様は、意外にもさわやかだった。2009/06/02
路地裏のオヤジ
2
「臥龍(諸葛孔明)・鳳雛(龐統)」と呼ばれ、諸葛孔明と並び称された龐統も劉備を支えたが、蜀制圧時に不運の死を遂げる。彼が生きていれば蜀も違った展開になったかもしれない。余計な解説等がなく読みやすかった。2021/05/10
ahocky
2
たった一つの不運が一人の天才の命を奪う。必要以上に熱くなく、読みやすい。2009/06/27