出版社内容情報
大胆な仮説で「ヤマト建国」の真相に迫る!
古代史はミステリーである。考古学上の発見が示唆する「強大な出雲」を手がかりに、作家の想像力溢れる仮説でヤマト建国の真相に迫る。
「出雲は逆立ちしている。出雲の何もかもが、あべこべなのである」。本書の「はじめに」で著者は、いかに出雲という国が謎めいている存在であるかを示唆する。さらに「たとえば、旧暦の十月を普通は神無月というが、出雲では神在月という」「出雲大社の注連縄は、世間一般の神社の縒り方とは正反対に縒っている」と続けて、出雲の特異性を紹介する。
▼出雲の特異性は、まだある。全国各所に見られる前方後円墳に対する、出雲の「前方後方墳」。五、六世紀に制度化され、律令制度が廃止されていく中で廃絶されたはずの「国造(家)」が、現在まで続いているという事実。表の現人神が天皇なら、裏の現人神が出雲国造なのであろうか? 著者は出雲に対する謎の多さを事例をあげて強調する。
▼ヤマト建国以前に興隆し、建国後には急速に衰退していった出雲。この古代史最大の謎を解く鍵は出雲にある、と著者はいう。
▼ヤマト建国の真相を大胆に推理した著者渾身の書。
●第一章 「出雲」は本当になかったのか?
●第二章 出雲はそこにあった
●第三章 なぜ出雲は封印されたのか
●第四章 出雲はなぜ祟るのか
●第五章 明かされた真実
内容説明
かつて出雲には、いわゆる「画期的な考古学上の発見」がなかった。それゆえ、ヤマト建国以前の出雲の活躍は「絵空事」と考えられてきた。が、発掘が進み、ヤマト建国以前からの「出雲の存在」が明らかになると、ヤマト建国にいかに出雲が関わったかが、考古学ファンの大関心事となった。本書は、その謎解きに、常識に縛られることなく、果敢に挑んだ意欲作である。
目次
第1章 「出雲」は本当になかったのか?(古代史の謎を解き明かす最後の鍵;時代に翻弄された「神話」 ほか)
第2章 出雲はそこにあった(出雲はなかったというかつての常識;考古学の示す最新の出雲像 ほか)
第3章 なぜ出雲は封印されたのか(とてつもない柱が出現した出雲大社境内遺跡;出雲信仰はなぜ起こったのか ほか)
第4章 出雲はなぜ祟るのか(どんどん繰り上がる古墳時代の年代観;邪馬台国は本当に畿内で決まったのか ほか)
第5章 明かされた真実(神社伝承から明かす大国主神の正体;大国主神の末裔・富氏の謎 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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