PHP文庫<br> 細川幽斎の経営学―価値観大転換時代を生き抜く知恵

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PHP文庫
細川幽斎の経営学―価値観大転換時代を生き抜く知恵

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569663500
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0134

出版社内容情報

信長、秀吉、家康に仕えた幽斎の経営手腕とは。

信長、秀吉、家康という性格の異なる武将に重用された細川幽斎。戦乱の時代から泰平の世に生きた男の物の見方・考え方を童門流に分析。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。「泣かぬなら」の句を引き合いにだすまでもなく、あまたいる戦国武将のなかでも、これほど性格が異なる三人はいないだろう。その違いを象徴的に表現すれば、「破壊の信長」、「創造の秀吉」、「守勢の家康」とすることができるかもしれない。信長によって旧価値観が壊され、新しい価値観が創造されるという、価値観の大転換時代に、この三人に上手く仕え、重用された人物がいた。その人物こそ、本書のタイトルにある細川幽斎である。

▼細川幽斎といえば、武将としてよりも歌人、または歌学研究家として、その名を残しているイメージを強く持つ方が多いかもしれない。しかし、激変する時代のなかにあって、「家」を守り通した処世術は、今日、学んで余りあるものがあるのではないだろうか。

▼名著『上杉鷹山の経営学』で、ビジネス感覚で歴史を見事に解釈してみせた著者の眼力が、細川幽斎をどう斬るか。興味津々の一冊である。

[1]三つのEを実行 
[2]風度の時代 
[3]原点は流浪奉公 
[4]期待される部下像を歌で示す 
[5]主人義昭への疑念 
[6]信長の旧社会否定のプロセス 
[7]日本における権力の変遷 
[8]古い価値観と新しい価値観との対立 
[9]信長の将軍イジメ(新旧社会のブリッジ役に) 
[10]自己革新に努力 
[11]二大権力の谷間で 
[12]京都は武士を公家化する 
[13]ナショナル・ミニマムとローカル・マキシマム 
[14]家臣が主君を選ぶ時 
[15]芸が身を助ける 
[16]成上り者の心理分析 
[17]信長の政治・文化改革 
[18]文化の産業化を担当 
[19]文化企業と企業の文化化 
[20]文化企業と企業の文化化 その2 
[21]関ケ原合戦と幽斎 
[22]文化大名が一変して猛将に 
[23]文化が危機を救う 
[24]息子の誤解を家康が解く 
[25]自分を高く保ちぬく

内容説明

織田信長・豊臣秀吉・徳川家康…。それぞれに強烈な個性を持つ三武将に重用された男がいた。細川幽斎である。人はこの男を評して「世渡りの名人」というが、そこにいささかならぬ謗りがあることは否めない。しかし、積極的に評価すれば、卓越した処世の術を持った稀有な男ともいえる。本書は、幽斎の事績を追いつつ、童門流にその知恵の活かし方を紹介した一冊である。

目次

三つのEを実行
風度の時代
原点は流浪奉公
期待される部下像を歌で示す
主人義昭への疑念
信長の旧社会否定のプロセス
日本における権力の変遷
古い価値観と新しい価値観との対立
信長の将軍イジメ(新旧社会のブリッジ役に)
自己革新に努力〔ほか〕

著者等紹介

童門冬二[ドウモンフユジ]
本名、太田久行。1927年(昭和2)生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室課長、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。1979年(昭和54)、美濃部都知事の引退とともに都庁を去り、作家生活に専念。在職中に培った人間管理と組織の実学を、歴史と重ね合わせ、小説、ノンフィクションの世界に新境地を拓く。『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補。日本文芸家協会ならびに日本推理作家協会会員。1999年(平成11)、春の叙勲で勲三等瑞宝章を受章
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

maito/まいと

11
細川幽斎を描く小説、なのだが歴史小説として読むと、なんだこれ、と思ってしまうが、意識を変えると、非常に読み応えのある一冊(童門さん作品としてはおなじみの構成)足利幕府から信長、秀吉そして家康と、戦国の世を生き延びてきた幽斎、その意識を支えたであろう『文化』に注目し、内面の豊かさと、世の中を見分ける目とを結びつけた分析はなるほどの一言。個人的には幽斎はもっと戦国武将としての泥臭さがあったと思うのだが、個人の内面に注目すると、こういうところもあったのかもしれない。今にも通じる人間力の大切さを知る、思わぬ一冊。2015/11/19

中島直人

0
軽いハウツー物の類か。あまりに内容が軽過ぎて、全く以てして物足りない。歴史的な事実に反している部分もあり、がっかり。残念…2013/01/30

naoto

0
織田信長って、土地第一主義を変えようとしたんだな。どうやって変えようとしたのか、見たかったな。2010/12/19

naoto

0
熊本訪問を機会に読み始めた本書。藤孝・忠興親子を知ることは自身の生き方や仕事感を磨くことになると、各書を読み進めるたびに思うようになった。 一方、著書独自の解釈に首を捻ることもたびたび。時系列的には、この表現は誤ってるのでは、というものもあった。ただ、本当の事実が今に伝えられているわけではない以上、解釈は自由だし、それを考えることこそが楽しみであり学びなのだとも思う。2023/01/28

おの

0
通説とちがうとこ多々あり2011/10/22

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