出版社内容情報
現代まで尾を引く中国人の歪んだ歴史観の系譜。
「中華思想」「正統」の理想を守るためなら、都合の悪い現実はひたすら覆い隠す。現代まで尾を引く中国人の歪んだ歴史観の系譜を探る。
天下を統治できるのは天命を受けた唯一人の天子のみ。中国文明の“歴史の父”司馬遷が創造した「正統」の観念は、中国人がこだわる歴史認識を決定づけた。変化があっても認めない、記録しない。正史は永久不変の理想の姿を描くもの。
▼ところが現実には三国時代、南北朝時代と王朝が並立、しまいには北方の遊牧帝国に侵入される始末。その屈辱を晴らすため、新興民族を夷狄と蔑む負け惜しみ、それこそが「中華思想」だ。
▼では中国はつねに純然たる「漢人」のものだったのか? 歪められた歴史の滑稽、ここに見たり!
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[内容](序)中国人の歴史観―つくられた「正統」と「中華思想」 (1)司馬遷の『史記』―歴史の創造 (2)班固の『漢書』―断代史の出現 (3)陳寿の『三国志』―「正統」の分裂 (4)司馬光の『資治通鑑』―負け惜しみの中華思想 (5)宋濂らの『元史』―真実を覆い隠す悪弊 (6)祁韻士の『欽定外藩蒙古回部王公表伝』―新しい歴史への挑戦
●序章 中国人の歴史観――つくられた「正統」と「中華思想」
●第1章 司馬遷の『史記』――歴史の創造
●第2章 班固の『漢書』――断代史の出現
●第3章 陳寿の『三国志』――「正統」の分裂
●第4章 司馬光の『資治通鑑』――負け惜しみの中華思想
●第5章 宋濂らの『元史』――真実を覆い隠す悪弊
●第6章 祁韻士の『欽定外藩蒙古回部王公表伝』――新しい歴史への挑戦
★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。
内容説明
天下を統治できるのは天命を受けた唯一人の天子のみ。中国文明の“歴史の父”司馬遷が創造した「正統」の観念は、中国人がこだわる歴史認識を決定づけた。変化があっても認めない、記録しない。正史は永久不変の理想の姿を描くもの。ところが現実には三国時代、南北朝時代と王朝が並立、しまいには北方の遊牧帝国に侵入される始末。その屈辱を晴らすため、新興民族を夷狄と蔑む負け惜しみ、それこそが「中華思想」だ。では中国はつねに純然たる「漢人」のものだったのか?歪められた歴史の滑稽、ここに見たり。
目次
序章 中国人の歴史観―つくられた「正統」と「中華思想」
第1章 司馬遷の『史記』―歴史の創造
第2章 班固の『漢書』―断代史の出現
第3章 陳寿の『三国志』―「正統」の分裂
第4章 司馬光の『資治通鑑』―負け惜しみの中華思想
第5章 宋濂らの『元史』―真実を覆い隠す悪弊
第6章 祁韻士の『欽定外藩蒙古回部王公表伝』―新しい歴史への挑戦
著者等紹介
岡田英弘[オカダヒデヒロ]
1931年東京都生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、同大学名誉教授。専攻は中国史、満洲史、モンゴル史、日本古代史。57年『満文老档』の研究で日本学士院賞受賞、99年インディアナ大学アルタイ学賞(通称PIACメダル)受賞、2002年国際モンゴル学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kei
結城あすか
miharasi_mamiya
うえ
MIRACLE