議論の余地しかない

森 博嗣【著】

ＰＨＰ研究所（2002/12発売）

• サイズ B6判／ページ数 114p／高さ 18cm
• 商品コード 9784569625591
• NDC分類 914.6
• Cコード C0095

出版社内容情報

他人と自分、真実、生きる価値、言葉、意志……。忘れた時間と気持ちを思い出す60点の写真とオリジナルメッセージ。好評シリーズ第二弾！

忘れた時間と気持ちを思い出す60の写真作品とオリジナル・メッセージ。

▼小説のみならず、新書やエッセイなどでベストセラーを連発する著者。

▼本書は、著者の作品群の中から、心にふれる言葉を選び出し、著者がその文章に合う写真を撮り、オリジナル・メッセージを付与して出来上がった写文集である。

▼◎人は、自分以外の多数の他人を意識しないと、個人とはなりえない、個人を作りえない◎世の中に存在する問題の大半は、問題自体がどこにあるのか、何が問題なのか、ということが明確に提示されていない。それが、最大の問題なんだ◎別に解明しなくても、すべては物理的な現象だ。間違っているのは、観察している人間の認識だ、等々心の隙間を埋める森ワールドが展開される。

▼森ファンはもちろん、カバーも前作とあわせてクリスマスバージョンとなり、プレゼントブックとしても最適の一冊だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

●考えない　
●お金と時間と生命　
●他人と自分　
●偽善　
●真実　
●わからないことがわかる　
●「意志」と「幸せ」　
●問題が問題　
●悲しみ　
●凡人と天才　
●間違い　
●プロテクト　
●現実と幻　ほか

内容説明

忘れた“時間”と“気持ち”を思い出す６０点の写真作品＋書き下ろしメッセージ。

目次

考えない
お金と時間と生命
他人と自分
偽善
真実
わからないことがわかる
「意志」と「幸せ」
問題が問題
悲しみ
凡人と天才〔ほか〕

著者等紹介

森博嗣［モリヒロシ］
１９５７年、愛知県生まれ。現在、国立某大学助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[レモングラス]

「大人になるにしたがって、僕はいろいろなものを交換した。僕が欲しいものと、僕の時間を。僕が欲しいものと、僕の気持ちを。そうして手に入れたものたちに囲まれて、僕は少しずつ、何かに、どこかに、近づいているように感じる。そして、ときどき、なくしてしまった時間と、忘れてしまった気持ちを、思い出すのだ。あの交換は元には戻らない。他に方法はなかった？もっと効率の良い道があったっけ？何故、こんなふうに振り返ってしまうのか？そうした議論の余地はたぶんない」そんな感じで始まって森博嗣さんの著作からの文章と写真。とてもいい。

2023/03/06

[ひお]

フレーズと考察と写真とが混然一体となった一冊。それぞれの物語の中でやはり大きなウェイトを占める言葉だけあって一つ一つが凄く濃密な言葉で読み手の創作意欲もここぞとばかりに刺激されてしまう。あ、この言い回し自分の小説のなかでも使ってみたいな、森さんのあの物語ではこう使われたけどボクならばこーゆー場面でこんなふうに…といった感じで、作品としては面白いとしか言えないけどこんな感じで部品を抜き出されるとそのフレーズやシチュエーションがすでに使われてると知って悔しいと臍を噛んじゃう・・・森さんは天才だね。

2011/01/22

[めり]

なんだか急に寂しくなったら森博嗣の言葉に触れたくなりました。ページを捲る度に記憶が蘇る。大好きな人たち、大好きなシーン。私にはきらきらと眩しい世界、胸に刺さる言葉たち。悩んだり迷ったりしたときに、森博嗣の作品を読むと｢大丈夫｣と思えるから不思議。

2017/04/22

[佐島楓]

Ｓ＆ＭシリーズおよびＶシリーズ、その他の森作品から名言を集めたもの。森先生による写真も載っている。人間とは、すごく単純で、同時に厄介なほど複雑な存在だと思う。森作品もシリーズ物は再読したくなった。

2012/09/01

[tokkun1002]

2002年。これも過去作品の名言集。写真を添えて。1100円…

2017/07/07