PHP新書
空海と密教―「情報」と「癒し」の扉をひらく

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569623634
  • NDC分類 188.52
  • Cコード C0215

出版社内容情報

その「癒し」の思想と多彩に生きる知恵を提示。

情報通でマルチな才能。静かな生を肯定する「癒し」の思想――見逃されてきた空海像に光を当て、現代に通じる多彩に生きる知恵を示す。

平安の大思想家であり、今日なお、弘法大師として日本文化に深く溶け込む存在、空海。その生涯とは、密教の奥義をひもとき、聖なるエネルギーを広く行き渡らせるものであった。

▼都を離れての山林修行、命がけの入唐、恵果阿闍梨との師弟関係、ライバル、最澄との接近と離別……。数々の伝記資料を用いながら、聖と俗の両界を自由に往来した空海の実像に迫る。

▼本書では主に、空海の思想と行動の構造の異なる二軸、すなわち「情報」と「癒し」の二つの視点に焦点をあてている。「情報」とは、七世紀から八世紀のアジアは国際化の時代であり、その代表的国際人、文化人が空海であったという意味である。「癒し」とは、とらわれやこだわりをなくす密教の教えを意味している。

▼単なる「知識」ではなく、身体で覚える「智恵」とは何か。空海の思想と行動を通して、現代人に「さとり」の意味を問いかける。千二百年の時空を超えて、人間空海の実像に迫った本格的評伝である。

●序章 情報と癒し――動脈と静脈 
●第1章 誕生とその環境――恵まれた風土と家族 
●第2章 出家への道のり――情報から癒しへ 
●第3章 入唐前夜――基礎要件の確保 
●第4章 入唐求法――宗教と文化の二情報 
●第5章 密教受法――遍照金剛の誕生 
●第6章 虚しく往きて実ちて帰る――新情報とツール 
●第7章 雌伏の日々――蓄えられたエネルギー 
●第8章 都での期待――最澄・嵯峨天皇との出会い 
●第9章 真言密教の確立――若葉萌える季節 
●第10章 著作と思想――教理と教判 
●終章 入定と大師信仰――空海から弘法大師へ

内容説明

平安の大思想家であり、今日なお、弘法大師として日本文化に深く溶け込む存在、空海。その生涯とは、密教の奥義をひもとき、聖なるエネルギーを広く行き渡らせるものであった。都を離れての山林修行、命がけの入唐、恵果阿闍梨との師弟関係、ライバル・最澄との接近と離別…。数々の伝記資料を用いながら、聖と俗の両界を自由に往来した空海の実像に迫る。単なる「知識」ではなく、身体で覚える「智恵」とは何か。空海の思想と行動を通して、現代人に「さとり」の意味を問いかける。

目次

序章 情報と癒し―動脈と静脈
第1章 誕生とその環境―恵まれた風土と家族
第2章 出家への道のり―情報から癒しへ
第3章 入唐前夜―基礎要件の確保
第4章 入唐求法―宗教と文化の二情報
第5章 密教受法―遍照金剛の誕生
第6章 虚しく往きて実ちて帰る―新情報とツール
第7章 雌伏の日々―蓄えられたエネルギー
第8章 都での期待―最澄・嵯峨天皇との出会い
第9章 真言密教の確立―若葉萌える季節
第10章 著作と思想―教理と教判
終章 入定と大師信仰―空海から弘法大師へ

著者等紹介

頼富本宏[ヨリトミモトヒロ]
1945年香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科(仏教学)博士課程修了。文学博士。密教学専攻。種智院大学教授、国際日本文化研究センター教授を経て、現在、種智院大学学長。真言宗実相寺(神戸市)住職。インド、チベットの密教遺跡調査にも従事
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

1
『空海の風景』(司馬遼太郎)と『曼陀羅の人』(陳瞬臣)を読んだが、密教というものがよく分からない、もう少し知りたくて手に取った本である。だが、直接的に「密教とは何ぞや」について触れてはなく、空海のたどった道について書いてある。そもそも、密教は文字通りに秘密の教えであり、一言で簡単に書いてあることを理解するというのは不可能なことなのだろうか?それではどうして今に至るまで続いているか?疑問はつきない。掲載されている曼荼羅の写真を見てますます混乱する。2012/11/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/32089
  • ご注意事項