出版社内容情報
「禁断の木の実」を食べた文豪たちの手の内。
田山花袋、森?外、徳富蘆花、井伏鱒二、太宰治……彼らの作品はほんとうに「創作」なのか? 近代文学研究の定説を覆す問題作。
他人の日記や聞き書きを「リライト」したものを「創作」といえるのか。現代なら盗作といわれても仕方のないものが「文学」ともてはやされたのはなぜか。以上の問題意識をもって、著者は、田山花袋『田舎教師』、森?外『羽鳥千尋』『阿部一族』『高瀬舟』『渋江抽斎』、徳冨蘆花『竹崎順子』、井伏鱒二『ジョン万次郎漂流記』『黒い雨』、太宰治『女生徒』『斜陽』などの作品を俎上に乗せ「創作性」を分析した。その結果、いずれの作品も(文学的評価はいざ知らず)著作権法に照らして問題ありと疑問を投げかける。とくに森?外は、しばしば他人の書いた文章に手を入れて自分の作品に仕上げる「常習犯」でもあった。では、彼ら文豪たちはどんな「手口」で他人の著作物を「添削」したり「リライト」したのか。本書にはその「手口」が克明に記されている。文藝評論家の谷沢永一氏も絶賛、「世に盗作のタネは尽きまじ」という、これまた刺激的な解題を寄稿している。
[第1章]リライトとは何か――詞の定義
[第2章]著作権法とは何か
[第3章]田山花袋
●『田舎教師』
[第4章]森 ?外
●リライトへ走った経緯
●『羽島千尋』
●『興津彌五右衛門の遺書』
●『阿部一族』
●『ながし』
●『津下四郎左衛門』 ほか
[第5章]徳富蘆花
●『竹崎順子』
[第6章]井伏鱒二
●『青ケ島大概記』
●『ジョン万次郎漂流記』
●『黒い雨』
[第7章]太宰 治
●『虚構の春』
●『女生徒』
●『斜陽』
[第8章]創作性の検証
内容説明
田山花袋、森鴎外、徳冨蘆花、井伏鱒二、太宰治…彼らの作品はほんとうに「創作」といえるのか?他人の日記をリライトしたのが「文学」なのか?文豪たちの「手の内」を暴いた衝撃の問題作。
目次
第1章 リライトとは何か―詞の定義
第2章 著作権法とは何か
第3章 田山花袋
第4章 森鴎外
第5章 徳冨蘆花
第6章 井伏鱒二
第7章 太宰治
第8章 創作性の検証
著者等紹介
竹山哲[タケヤマテツ]
1938年三重県生まれ。大阪大学工学部卒業。工学博士。三菱電機株式会社中央研究所量子エレクトロニクス研究部長、技術研究組合オングストロームテクノロジ研究機構研究所長を経て文筆活動に専念
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mahiru123
クマケン