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文明の憂鬱

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569620039
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

史上最年少芥川賞作家の初エッセー集。

史上最年少の芥川賞受賞作家、40万部のベストセラー『日蝕』の著者が綴った、初めてのエッセイ集であり文明論でもある注目の一冊。

「我々は何時しか、生き物そのものを模倣してロボット動物を造り、それに『ペット』に対するよりも、もっと普遍的な愛情を注ぐようになるかもしれない」「試みに古典的傑作と呼ばれる恋愛小説の中に携帯電話を一つ投げ込んでみると良い。その殆どは壊滅してしまうのではあるまいか?」「或る教団が、科学的事実とはまったく別の次元で、つまりは、その教団独自の形而上学的事実に基づく死生観を根拠として、医学的に見れば完全に死んでいる或る人間の死を否定する時、我々の社会はそれにどう対処するのであろうか」……。京都大学の学生時代に史上最年少で芥川賞を受賞、衝撃のデビュー作『日蝕』が40万部のベストセラーとなった著者が初めて綴ったエッセイ集。コンコルド墜落、狂牛病、同時多発テロからテレビゲーム、携帯電話まで、現代社会のさまざまな事件や現象を作家ならではの視点から読み解いた、鋭い文明批評でもある。

●「玩具」と「ペット」 
●加工の技術 
●得体の知れぬもの 
●「私」の現在の位置 
●「なのに」と「だから」 
●科学信仰時代の人間の死 
●骨肉論 ほか

内容説明

史上最年少の芥川賞受賞作家。衝撃のデビュー作にして、40万部のベストセラーとなった『日蝕』の著者が初めて綴ったエッセイ集。

目次

「玩具」と「ペット」
加工の技術
得体の知れぬもの
「私」の現在の位置
「なのに」と「だから」
科学信仰時代の人間の死
骨肉論
らくがき考
ガッズィーラ!
「近い」ということ〔ほか〕

著者等紹介

平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。京都大学法学部卒。1998年、大学在籍中に文芸誌『新潮』に発表した『日蝕』が話題を呼ぶ。同年、『日蝕』で第120回茶川賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

K

3
約20年前の時事問題についてのエッセイなのだが、携帯電話やロボット、狂牛病や口蹄疫、9.11などの出来事から懸念された問題が今色々と浮かんでいる。ヨーロッパでの口蹄疫の広がり方なんてコロナと一緒な気がする…発端がイギリスでないだけで。先を見通す力と物事の本質を見抜く力がすごくてビックリ…2020/09/24

みんと

3
平野氏のエッセイなわけだが、うーん、、文体が固くてどうも改まった感じが馴染めず、彼のファンには心地良いのだろうが、楽しむことができなかった。内容的にも、これといって印象深いものもなく、口蹄疫で吊るされた牛の写真が妙に生々しく脳裏に焼き付いているくらいだ。とても頭のいい方なのだろうが、物事を考える視点がどこか違う空間にあり、共感する部分を見つけることができなかった。著者の他の書も読んでみたい。2010/09/06

ACO

2
雑誌に掲載されていたのが10年以上前のエッセイなので話題が古いが、読みやすかった。著者の作品は、小説よりもエッセイの方が好きだ。知識の深さに脱帽。2014/07/21

amanon

2
まず、著者のやけに老成した見識と文体に、まず驚かされる。初出からすると著者若干二五歳から二七歳にかけてということになる。この時期というのは、まだまだ血気盛なもの。しかし、ここでの著者の語り口は妙に達観している感じがする。ついこのあいだのことだったはずの学生時代の回想も、何だか何十年以上も前のような語り口。そもそもタイトルからして二十代の人間のものとは思えない。それはともかくとして、これを読んでいると二千年代というのが激動の時代だったということを改めて思い知らされる。2010/05/15

ころにゃん

1
平野啓一郎のエッセイということで手に取ったが、なんだかぴんとこない。2011/09/18

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