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おいしい「日本茶」がのみたい

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  • サイズ 新書判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569619644
  • NDC分類 619.8
  • Cコード C0295

出版社内容情報

もっと香りのいい、旨い茶を飲みたい貴方へ。

紅茶や珈琲のように、日本茶を品種別に愉しむには? 長年、産地を歩き、緑茶の香味を探し求めてきた著者が、銘茶の見分け方を案内。

日常の暮らしに寛ぎを与えるお茶。特に緑茶は、日本人には欠かせない一服である。ところが昨今、ペットボトル茶が主流となり、本来の旨みや香味を失ってしまった。急須で淹れたお茶を所望しても、どろっとした「やぶきたの深蒸し」ばかり。かつて味わった、あの香味はどこへ消えたのか?

▼本書は、本物の日本茶を求めて産地を歩き、品種、製茶法、おいしい淹れ方を丹念に取材した力作である。

▼まず著者は、「やぶきたの深蒸し」一辺倒の茶業界に警鐘を鳴らす。「やぶきた」とは明治以降、開発された品種であり、「深蒸し」とは製茶法である。「やぶきたの深蒸し」は煎はきく(色は出る)が旨味や香味がうすいのである。しかし、この経済効率に走った「やぶきた一辺倒」が日本茶をまずくした元凶であると著者は語る。そこで「伊久美の荒茶」「和束の宇治茶」「藤かおり」「嬉野玉緑茶」など、これぞ日本茶の別天地といえる品種を紹介。銘茶の入手先リストも必見!

●第1章 本当のお茶の香味を求めて 
●第2章 お茶の生産現場を訪ねて 
●第3章 茶の香りの周辺 
●第4章 おいしい<日本茶>と出会うために 

内容説明

日常の暮らしに寛ぎを与えるお茶。特に緑茶は、日本人には欠かせない一服である。ところが昨今、ペットボトル茶が主流となり、本来の旨みや香味を失ってしまった。急須で淹れたお茶を所望しても、どろっとした「やぶきたの深蒸し」ばかり。かつて味わった、あの香味はどこへ消えたのか?本書は、茶業界に警鐘を鳴らしつつ、本物の日本茶を求めて産地を歩き、品種、製茶法、おいしい淹れ方を丹念に取材。「伊久美の荒茶」「和束の宇治茶」「藤かおり」「嬉野玉緑茶」など、日本茶の別天地を紹介。「銘茶の入手先リスト」も必見。

目次

第1章 本当のお茶の香味を求めて
第2章 お茶の生産現場を訪ねて(歳月のなかの茶の香り;「やぶきた一辺倒」からの脱出 ほか)
第3章 茶の香りの周辺(「やぶきた」の素顔を見直す;在来種を味わう ほか)
第4章 おいしい「日本茶」と出会うために(在来種に特産品としての価値を;優れた「やぶきた茶」をさがす ほか)

著者等紹介

波多野公介[ハタノコウスケ]
1927年樺太豊原生まれ。東北大学文学部社会学科、東京大学新聞研究所本科修了ののち1953年朝日新聞社入社。校閲部、組合専従を経て、静岡、長野、宮城、新潟各県下で地方記者をつとめる。出版局に移り、のち「週刊朝日」副編集長、局編集委員、教育雑誌「のびのび」編集長、「アサヒグラフ」編集長、局プロジェクト室長などを歴任。静岡支局時代に「茶況」を担当。現代喫茶人の会理事、緑茶ジャーナリストとして活躍する。2001年(平成13年)11月に逝去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

邑尾端子

6
父の書架にあった本。実家が静岡の茶生産農家であるため、生まれたときからずっと深蒸しでない在来種の茶を普通に飲んできた(いわゆる茶農家の「飲み茶」である)。そのためスーパー等で市販されているお茶を買ったことは一度もなく、恥ずかしながら日本の茶業界の「やぶきた深蒸し」問題を意識してこなかった。いつの間にか低価格の日本茶は深蒸しに席巻され、かつてのお茶の味を失いつつあったとは。若い世代では深蒸し茶しか知らずに育ち、アレを日本茶の味だと思っている人も多いかもしれない。茶業界の反省が間に合ってよかった。2014/12/31

ミカ

3
お茶の産地静岡に住んでいるので毎日のようにリーフでお茶を飲んでいるし、そこにあるのがあたり前な気がして、お茶に問題があるなんて知らなかった。この本を読んで、自分がこの作者の言う「おいしい日本茶」の味を知らないことに恐怖のようなものを感じた。2012/01/10

のんき

2
著者はとにかく「やぶきたの深蒸し」が大嫌い。やぶきたの深蒸しとは高温で淹れてすぐ注いでもOKでやたらと濃い緑色したやつのこと。生産者にとっては経済的で消費者にとってはお手軽なゆえそればっかりになってしまった状況をなんとかしたいと、おいしいお茶を求めて各地の生産者を訪ねたレポート。お茶って想像していた以上にデリケートな作物であり製品なんですね。2009/07/18

yoshi41101

1
やぶきたの深蒸しは「は煎はきく(色は出る)が旨味や香味がうすいのである。」と著者は述べており、現在最も多く流通しているやぶきた深蒸し茶を強く批判している。しかし、同じやぶきたでも蒸し具合(深蒸しは60~100秒、通常蒸しは30~40秒)や生育の仕方によっては評価している。日本各地に存在する在来種のお茶の香りに魅せられてしまった人のようだ。珈琲と同じで香りなどの表現は本からは創造できないのだが、とにかくこの本を読んでからおいしいお茶が飲みたくなった。静岡富士の小林園の新茶を飲みたい。2008/07/25

yukioninaite

0
やぶきた深蒸し茶の「秘密」がわかってしまいました。それにこの著者がおいしいお茶のことを書いているところは、こちらにも香りや色や舌が感じるものが伝わってくる・・・すごい表現力です。2015/09/25

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