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大化改新の謎―闇に葬られた衝撃の真相

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569577678
  • NDC分類 210.34
  • Cコード C0121

出版社内容情報

大化改新の舞台裏に隠された衝撃の真実とは?

大化改新の英雄・中大兄皇子は、なぜ当時の民衆に不人気だったのか。悪役・蘇我入鹿の正体から解き明かす大化改新の衝撃の舞台裏とは。

大化改新といえば、聖徳太子亡きあと天皇の実権を剥奪、反動勢力の代表となった悪役・蘇我入鹿を、改革派の英雄・中大兄皇子や中臣鎌足らが討ち倒し、いわば王政復古を実現した政治クーデターというのが定説である。

▼ところが著者によれば、中大兄皇子や中臣鎌足らの実像に迫るほど、定説とは異なる謎が次々と浮き彫りになるという。本書は日本最古の正史『記紀』を中心に、大化改新を巡る舞台裏と真相を読み解くことを試みた問題作だ。

▼例えば、中大兄皇子が当時の民衆になぜ不人気だったのか。それは内政の充実を優先し、朝鮮半島への軍事介入を回避したという聖徳太子が執った善政の後継者という民衆の期待を、中大兄皇子が見事に裏切ったからだと指摘する。外交政策の違いや孝徳天皇擁立の背景を検証しつつ、聖徳太子の後継者で改革派の旗手こそ実は蘇我氏であり、時代に逆行した反動勢力こそ中大兄皇子や中臣鎌足だと断ずる。

▼古代史の定説を覆す意欲作。

●第1章 大化改新という謎 
●第2章 呪われた大化改新 
●第3章 二つの日本の死闘 
●第4章 大化改新という改革潰し

内容説明

西暦645年の大化改新は、古代行政改革を推進した聖徳太子亡き後、反動勢力の豪族・蘇我入鹿を中大兄皇子と中臣鎌足らが討ち倒した政治クーデターというのが定説である。ところが、改革派の英雄とされる中大兄皇子と中臣鎌足の実像に迫るほど、定説とは異なる謎や疑問が次々と浮き彫りになる。本書は『記紀』を中心に、大化改新を巡る舞台裏と衝撃の真相を読み解く問題作である。

目次

第1章 大化改新という謎(改革潰しとしての大化改新と明治維新;どうしても解けない大化改新をめぐる謎 ほか)
第2章 呪われた大化改新(王陵の谷に眠る聖徳太子;なぜ律令制度を整備する必要があったのか? ほか)
第3章 二つの日本の死闘(中大兄皇子を襲う不審火;民衆の心を逆なでしていた中大兄皇子 ほか)
第4章 大化改新という改革潰し(なぜ藤原氏は崇る聖徳太子を恐れたのか?;天武天皇と蘇我氏の濃密な関係 ほか)

著者等紹介

関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

5
大化改新が律令日本を推進させるためではなく政権欲しさの単なるクーデターだったという見方には賛成。中大兄皇子と中臣鎌足が百済救援のため政権を乗っ取ったのだろう。その事実を隠すため、鎌足の子の藤原不比等が日本書紀で藤原氏に都合のいい歴史を捏造したというのにも賛成。だけど、百済王子だったのは中大兄皇子のほうだと思う。聖徳太子も実在の人ではなく、蘇我馬子の一面を拡大して大袈裟に書いたのだと思う。蘇我入鹿を暗殺した鎌足と天智がその祟りを怖れてのことだと思う。2010/05/13

玉野ゆうき

3
中臣鎌足は韓人、百済王子の豊璋なのか? 蘇我入鹿は中大兄皇子と鎌足にとって邪魔な存在(政敵)であって悪人(逆臣)ではなかった? 等々なかなか面白かったです。 何故、百済の為に多くの血を流したかを想えば、正解に近いのではないかと思えます。2019/12/13

トントン

1
大化の改新は良いことだと思っていました。2017/07/10

しんさん

1
一般に、天皇に権力を集中させるために蘇我氏を倒したとされる乙巳の変~大化の改新。実際には東アジアの激動を乗り越えるために合議制を目指す革新派(聖徳太子ら蘇我系)に対し、中臣(藤原)鎌足=百済の王子・豊璋が行った「改革つぶし」だった(という説)。で、権力を掌握した藤原氏が国家の寄生虫として繁栄していく。「平清盛」を見ていたら、その前の時代が知りたくなったので。再読。いろいろ反論の多い本ではあるようですが、可能性として面白いです。2012/05/08

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