出版社内容情報
名門復活に賭ける外国人経営者の戦いを描く。
21000人の人員整理を柱とする再建計画を実行し、黒字転換に成功したゴーンを通して真の経営者とは何かを問う渾身のドキュメント。
誰がここまで早い日産の復活を予想したろうか。もちろん日産のリストラクチャリングは未だ継続中であり、2001年3月期の連結決算での経常利益2823億円は、その表われの一つに過ぎない。取引部品会社数を1145社から600社に半減する、従業員21000人の人員整理など、ゴーンが日産リバイバルプランとして掲げた、凄みに満ちた計画は、日本の経営者にショックを与えた。
▼本書は2年前に刊行されたものに、その間のゴーンの実績を新たに加えたものだが、第5章にあたるその部分が、著者の経営者論にもなっており一際興味を惹く。いわく「コストカットで再生した企業はない」「経営はskillではなく、willである」……。
▼構造改革が叫ばれるなか、トップに立つ一人の人間によって企業はここまで変身可能なのである。経営に携わる者、必読の一冊と言ってよい。リズム感ある文章が名門再生の臨場感を際立たせている、ドキュメントの秀作である。
●第1章 ゴーン改革が始まった
●第2章 名門はなぜ凋落したか
●第3章 「リバイバルプラン」――そして「再建」へ
●第4章 「日産の選択」が投げかけるメッセージ
●第5章 日産、かく変われり
内容説明
2000年3月期、5900億円の連結赤字を計上した日産。ルノーからの資本注入がなければ、日産倒産は不可避だったろう。社長に就任した“コストカッター”ゴーンが発表した再建計画は凄みに満ちていた。そして2001年3月期、日産は連結決算で2823億円の経常利益を叩き出した。本書はゴーンが名門復活にかけた情熱と闘いの記録である。
目次
第1章 ゴーン改革が始まった(座して死を待つことをしなかった日産;緻密に練り上げられた合理化政策 ほか)
第2章 名門はなぜ凋落したか(「リバイバルプラン」の背景;生産優先のツケ ほか)
第3章 「リバイバルプラン」―そして「再建」へ(解決策は常に社内にある;ブランド力不足の解消 ほか)
第4章 「日産の選択」が投げかけるメッセージ(良いリストラ、悪いリストラ;企業経営は経営のプロにまかせるべき ほか)
第5章 日産、かく変われり(見事に達成された三つの目標;コストカッターの真骨頂 ほか)
著者等紹介
財部誠一[タカラベセイイチ]
1956年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、野村証券に入社。同社退社後、3年間の出版社勤務を経て、経済ジャーナリスト。金融、経済誌に多く寄稿するとともに、テレビ朝日の情報番組『サンデープロジェクト』などTVでも活躍。また、政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を主宰し、各種の政策提言を行っている
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