出版社内容情報
至誠・廉潔の提督の生涯を描く、長編歴史小説。
山本五十六、井上成美とともに“海軍リベラル”トリオとして、強硬派軍部と戦った、廉潔の提督の生涯を描き上げる、書下し長編小説。
ナチス・ドイツの快進撃に触発され、陸軍を中心に、対米英戦争に突き進んだ日本。そして、多大なる犠牲を払っての悲惨な敗戦。この激動の時代を、常に冷静に見つめながら、崩れ行く日本の中にあって、国が向かうべき正しい方向を、静かに示し続けた、海軍大将・米内光政。本書は、その無私・連結にして至誠の人の重厚なる生涯を、思いあふれる筆致で鮮やかに描き上げる、長編歴史小説である。 著者である神川武利氏の父・武夫氏は、海軍において、米内の教え子にあたる。武夫氏は、米内の指導の通り太平洋戦争において勇戦・奮闘し、最後は、レイテ沖海戦に出陣、巡洋艦「鳥海」艦上で戦死を遂げた。今回の作品において、神川氏は、その亡き父への想いと、昭和初期という、自らが少年期を体験した時代に対する疑問を重ね合わせて、あふれる感情を、時には抑え、時にはほとばしらせて、米内を主人公に置きつつ、まさに己の精神史を綴っているかのようである。
[第1部]帝国海軍と米内光政
●至誠一貫
●母の恩愛を受けて江田島へ 他
[第2部]大臣米内光政
●海軍大臣就任
●盧溝橋の銃弾 他
[第3部]太平洋戦争と米内光政
●東海の旭日
●限定戦争観 他
内容説明
ナチス・ドイツの快進撃に触発され、陸軍を中心に、対米英戦争に突き進んだ日本。そして、多大なる犠牲をはらっての悲惨な敗戦。この激動の時代を、常に冷静に見つめながら、崩れ行く日本の中にあって、国が向かうべき正しい方向を静かに示し続けた、海軍大将・米内光政。その無私・廉潔にして至誠の人の重厚なる生涯を、思いあふれる筆致で鮮やかに描き上げる、長編歴史小説。
著者等紹介
神川武利[カミカワタケトシ]
昭和7年(1932)、広島に生まれる。広島大学政経学部卒業。警察庁退官後、保険会社顧問のかたわら、歴史小説を執筆
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