出版社内容情報
一度は天下を賭けた戦いの場に出たい。この思いが、石田三成の参謀として島左近を関ヶ原へ駆りたてる。戦乱の世に義を貫き、義に殉じた男の生涯を描く長編歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
28
何故か、ふと読み返したくなる作品。その理由は、昔はまったMMORPGで仲の良かった友人が、島左近のことを大好だったからという懐かしさなのだろう。特別優れた作品という気はしない。史実との食い違いもあるし、左近の人物像やテーマ性がそれほどはっきり描かれていないからだ。現代では、「しまさこにゃん」というゆるキャラもいるくらいだから、肩ひじをはらないで「好き」を楽しむのが吉かと。戦国武将がみんなゆるキャラになって、仲良く喧嘩するラノベ作品があってもいいんじゃないかな? などと、不謹慎なことを思いながら読み終えた。2023/07/03
イプシロン
26
(再々読)戦国の世で義に生きた武将、島左近を知るにはなかなかの良書。明智光秀の謀反から関ケ原までを描いている。古い作品ゆえ、史実と異なる部分があるので、史実そのものを知りたい向きにはお勧めできない。左近無双の物語として見ればいいだろう。乱世戦国の世での主従の絆、友情、打算や裏切り、そして女たちの戦いという群像劇を気軽に楽しめる一冊。司馬作品などを読みなれていると、あっさりした叙述に肩透かしを食らうだろうが、その辺りは好みによるだろう。2016年になって島が記した書状が発見され武一辺倒という印象が覆された。2016/08/10
つみれ
20
「男として、生涯に一度めぐり逢えるか、逢えぬかの大勝負に、命を賭けてみることこそ大事なのだ」諸々の事情からついに山崎の戦いへの参加を断念した島左近が、今一度男の夢を関ヶ原に賭ける。この左近像はなかなかおもしろい。筒井家臣時代の左近が描かれるのは新鮮だが、三成にスカウトされてからはよく見知った物語になってくる。結局、人生のハイライトが関ヶ原でやってくる左近を描くことは、すなわち関ヶ原の戦いを描くことに他ならず、後半、どうしても左近色が薄くなっていくのは仕方ないことかもしれない。関ヶ原の難しさというものか。2017/09/10
MIKETOM
3
この手の本を読むたびに想像してしまう。小早川が西軍ではなく東軍に攻め込んでたらどうなってただろうか。福島や京極は全滅するだろう。赤座や朽木などは裏切れないから無事な大谷や宇喜多、島津らと共に黒田、細川、松平・井伊らに突っ込む。これらもズタズタにやられるだろう。残るは家康本体だけ。日和見を決め込んでいた毛利や長宗我部なども参戦する。家康は戦線離脱が精いっぱい。その後は遅れてきた秀忠を血祭りに上げ、あとは関東に向けて軍を進める。上杉や日和見伊達もこれに追随する。日本史はどうなってたかな。妄想乙でした(笑)2016/05/23
かーだ
2
関ヶ原西軍話が多くて、左近個人の話が思ったよりも少なめでした。2009/10/02