目次
1章 日本の文字(外国語としての漢字;ひらがな誕生)
2章 ひらがなの構図(ひらがなの表現;絵と文字)
3章 女手の活字(出版のはじまり)
4章 画文併存様式の読み方(絵と文字のその後;崩れゆく文字)
5章 アルファベットの冒険(ムーヴァブルタイプが生んだもの;タイプライティング・スターツ ほか)
6章 文字産業と日本語(明治の混乱と組版;日本語組版と明朝体 ほか)
著者等紹介
永原康史[ナガハラヤスヒト]
1955年生まれ。グラフィックデザイナー。90年から電子メディアのプロデュースや制作を手掛け、メディア横断的なデザインを推進する。また、映像、メディアアートの展覧会にも携わり、97年からIAMAS、98年から慶応義塾大学SFCで教鞭もとる。MMCAマルチメディアグランプリ展示イベント部門最優秀賞など受賞多数
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感想・レビュー
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ターさん
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本書は「日本語はもともと文字を持たない言語である」で始まった。大陸から文字が入ってきて、約2300年の年月が流れた。『古事記』は「一字一音式のあて字」で書かれている。『日本書紀』は前編漢文で書かれているそうだ。私はそんなことも知らなかった。愕然!本書を読んでいて、今更ながら驚いたことは、「私たちはつい百年前の文字を読むことができない」という衝撃的な事実であった。“日本語が読めない”となれば、文化の継承もできないだろう。まさに異文化である。海外の事情には詳しくないが、これと同じ状況なのであろうか。2021/11/16