内容説明
システム制御において重要な役割をなす様々なフィルタをできるかぎり網羅し、理論と応用の両面からフィルタ全体を体系的に解説したテキストである。フィルタリング理論の基本となる伝達関数について述べた後、まずウィーナーフィルタと適応フィルタの関係に重点をおいて概説する。次に、最も汎用性があり、重要なカルマンフィルタについて詳述し、最後に、新しい理論として今後の発展が期待されるH∞フィルタの概略について述べる。特にこれら各種フィルタの相互関係を明確にすることに留意している。多くの応用例と随所に例題や演習を加え、また、他書を参照せずに本書を読破できるように付録を充実させている。これからフィルタリング理論を学ぼうとする学生、および諸問題に直面している技術者・研究者にとって好個の書である。
目次
1 最適フィルタリングの体系化
2 フィルタと伝達関数(アナログフィルタとディジタルフィルタ;z変換と伝達関数 ほか)
3 ウィーナーフィルタと適応フィルタ(ウィーナーフィルタ;因果的ウィーナーフィルタ ほか)
4 カルマンフィルタ(システムモデル;最適推定 ほか)
5 H∞フィルタ(H∞フィルタリング問題;準最適H∞フィルタリング問題の解 ほか)
著者等紹介
西山清[ニシヤマキヨシ]
1957年東京都に生まれる。1985年千葉大学大学院工学研究科修士課程修了。1991年工学博士。1998年岩手大学工学部助教授
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