内容説明
大学初年次向けの物理学の入門書として世界的に広く利用されている名著の第6版「力学」の部分の翻訳である。物理学の教科書・参考書は数多く存在するが、わかりやすく丁寧な記述という観点からは群を抜いている。基礎となる考え方が、平易な文章で丁寧に説明されているばかりでなく、随所にチェックポイントや例題が数多く盛り込まれており、正しく理解しているかどうかを確認しながら読み進めることができる。身近な例、学生が興味もつであろう風変わりな例、現代の科学技術に関わる例、さらにはきれいなカラー図版と写真が豊富に取り入れられており、少しでも多くの学生に物理を学んで欲しいという著者の意気込みが表れている。
目次
測定―どうして日没から地球の大きさを知ることができるのか?
直線運動―ナイアガラの滝を落ちるカプセルの落下時間は?
ベクトル―洞窟探検におけるベクトルの効用は?
2次元と3次元の運動―人間砲弾の着地網をおく場所を決める方法は?
力と運動(人間の歯で2台の客車を引っ張ることはできるのか?;高いところから落ちた猫が助かる理由は?)
運動エネルギーと仕事―重量物を持ち上げるのに必要なエネルギーは?
ポテンシャルエネルギーとエネルギー保存―イースター島の巨像を運ぶのに必要なエネルギーは?
粒子系―バレリーナが重力を“消した”ように見えるのはなぜか?
衝突―空手で割るには、木とコンクリートブロックのどちらが簡単か?
回転―柔道における物理学の効用は?
転がり、トルク、角運動量―空中ブランコで4回宙返りが難しいわけは?
重力―ブラックホールを見つける方法は?
著者等紹介
野崎光昭[ノザキミツアキ]
1977年東京大学理学部物理学科卒。1982年東京大学大学院博士課程修了、理学博士。1982年東京大学理学部助手。1991年神戸大学理学部助教授。1996年神戸大学理学部教授
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