内容説明
本書は,場の理論の知識はほとんど必要とせず,非相対論的量子力学と特殊相対論の基礎的知識だけを前提として,素粒子物理学の全分野を,最新の話題も含めて完全に網羅した初めての書である。 量子色力学(QCD),Weinberg-Salam理論,大統一理論(GUT)などが,読者自ら具体的に計算してみながら定量的レベルで理解できるよう十分やさしく解説されており,細かな議論抜きでてっとり早く素粒子物理学の実際的な手法を身につけることができる。 また本文中には約200題の練習問題を配し,巻末には詳しい解答を付して読者の便宜をはかっている。
目次
1 素粒子物理学概観
2 対称性とクォーク
3 反粒子
4 スピンを持たない粒子の電気力学
5 Dirac方程式
6 スピン1/2粒子の電気力学
7 閉線,くり込み,実効結合定数
8 ハドロンの構造
9 パートン
10 量子色力学
11 e+e-消減とQCD
12 弱い相互作用
13 電弱相互作用
14 ゲージ対称性
15 Weinberg-Salam模型,およびそれを超えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wang
1
QED, QCD, 弱い相互作用, 電弱相互作用, ゲージ場と現代素粒子学の幅広い分野を学部生向けにまとめた書。様々な粒子散乱についてファインマン図から計算して実際の実験結果と数値を突き合わせるなど現実と数式の意味付けなどもしっかりしている。多数の問題が解答つきなのがありがたい。でもこれ本当に学部生向け?ちょっと難しい。2010/10/04
denbe
0
3年の時ゼミで読んだ本。当初は全くわからなかったが読み返してみると、現象論的なことがわかりやすく書いてあると思った。実験の人及び理論の入門書にいいと思う。2012/01/20