内容説明
中世後期イタリアの社会・経済的背景等との関わりにおいて、複式簿記生成の歴史を明らかにする。単なる会計史上の出来事としてではなく社会的な事象として広い視野の下で捉えることによって「複式簿記とは」という問いに答える。
目次
はじめに 会計研究における歴史的視座の必要性
第1部 複式簿記生成史へのアプローチ(複式簿記の存在意義;複式簿記生成史研究の方法;複式簿記生成史研究の新しい視点)
第2部 会計思考の本源と会計記帳実務生成の基礎―12‐13世紀イタリアにおける会計実践の萌芽(レオナルド・ピサーノとインド・アラビア数字―会計思考の本源;中世後期イタリアにおける公証人制度―会計記帳実務生成の基礎)
第3部 14‐15世紀イタリアにおける簿記・会計の地域的発展(1)―海洋都市における商業活動と会計実践(イタリア海洋都市の躍進;ジェノヴァの発展と体系的記帳実務;ヴェネツィアの繁栄と簿記実務の発展)
第4部 14‐15世紀イタリアにおける簿記・会計の地域的発展(2)―トスカーナ地方のコンパニーアと会計実践(イタリア内陸都市の発展;国際的大規模商業組織の生成と発展―フィレンツェ三大商社の盛衰と会計実務;14世紀初頭における財務表の進化―アルベルティ商会のビランチオ;14世紀後半:経営組織の発展と完全複式記帳体系の完成―ダティーニ商会の経営組織と会計実務;15世紀:管理・統制の手段としての複式簿記―メディチ銀行の経営管理と会計実務)
著者等紹介
橋本寿哉[ハシモトトシヤ]
1964年東京に生まれる。1987年東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒業。1997年法政大学大学院社会科学研究科修士課程修了。2007年大東文化大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。博士(経営学)。現在、大東文化大学経営研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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